2021年12月3日(金)
駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」にて、毎年恒例となった鮭の発眼卵(はつがんらん)の展示が始まりました。イヨボヤ会館から託された発眼卵50個を館内の水槽で飼育します。
卵の中に黒い点があるのが分かりますか? これが鮭の眼です。自然下の発眼卵は2~3週間でふ化するといわれていますが、案内所での飼育の場合は10日ほどでふ化するとのこと(案内所スタッフ談)。誕生が楽しみです。
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2021年12月15日(水)
案内所スタッフから「1匹目がふ化しました!」と言われ、慌てて写真を撮りました。例年のことでも、卵がかえったと聞くとうれしくなります。
腹部にオレンジ色の大きな臍嚢(さいのう:栄養が詰まった袋)をつけた仔魚(しぎょ)が1匹、他の卵のそばで寝転んでいました。数日のうちに他の発眼卵もふ化することでしょう。
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2021年12月17日(金)
1/4ほどの発眼卵がふ化しました。まだふ化していない卵も、膜の中でクルクルッと元気に動き回っています。
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2021年12月21日(火)
すべての発眼卵がふ化し、50匹の仔魚が誕生しました!! 動き回るものもいますが、基本的には水槽の底に横たわっています。仔魚は餌を取らず、臍嚢から栄養を吸収しながら成長します。そのため、自然下では川底の石と石の間に身をひそめ、じっとしているのです。寝転がっているのは具合が悪いからじゃないんですよ。
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2022年1月6日(木)
年が明け、上の写真から2週間以上が経ちました。臍嚢はずいぶん小さくなり、代わりに体はしっかりとしてきました。まだ、水槽の底で寝転んでいる時間が長いです。
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2022年1月14日(金)
昨日撮影した鮭の仔魚です。臍嚢はさらに小さくなり、チロチロッと素早く動き回ります(おかげで写真がブレてしまいます)。
体側にはパーマーク(parr mark)と呼ばれる、鮭の仲間の幼魚に見られる模様が浮かんでいます。臍嚢が完全に吸収されれば、仔魚は「稚魚」と呼ばれるようになり、泳ぎ回って自身で餌を食べるようになります。