郷土料理・鮭の焼漬。袋から出して、そのまま食べられる手軽さが人気です。
鮭の遡上で知られる村上市の三面川(みおもてがわ)。今回取材に伺ったサーモンハウスは、三面川のすぐ近く、その川音も聞こえてきそうな場所にあります。隣接する日本初の鮭の博物館とともに年月を重ね、地元・村上にこだわった鮭加工品を手掛けるこの店の人気商品を紹介します。
(取材日:2022年3月4日)
イヨボヤ会館とともに歩み
隣り合うサーモンハウス(右)とイヨボヤ会館。その奥には、村上の鮭を守り、鮭文化の礎を築いた江戸時代の村上藩士・青砥武平治の像が立つ村上市鮭公園があります。
鮭の生態や村上の鮭文化を紹介する、日本初の鮭の博物館・イヨボヤ会館。昭和62(1987)年のオープン以来、観光客や修学旅行の生徒、子どもたちをはじめとする地元の人々を数多く受け入れてきました。イヨボヤ会館に隣接するサーモンハウスも同年に開業。以来、最寄りの土産処・食事処として多くの方が立ち寄ります。
店内には自社の鮭加工品をはじめ、村上・新潟の多彩なお土産品も並びます。
創業から35年という月日が流れる中で、旅行形態の主流は団体旅行から少人数グループや個人旅行へとシフト。サーモンハウスでも、より独自性の高い、鮭のまち・村上らしい商品をと考え、平成15(2003)年からは地場の鮭や地元食材を使った自社の鮭加工品を製造・販売しています。
村上の鮭をもっと手軽に
鮭加工品を担当する長(ちょう)さん。焼漬用の鮭をさばいているところ。
35年の歴史の中でも、ここ数年の変化は目まぐるしく、食卓事情も大きく変わりました。帰省を控えることで郷土の食を恋しく思ったり、家での食事機会が増えたことでより手軽に食事を用意したいと考えている人も増えています。
焼漬の鮭は餅切り(切り餅のように四角く切ること)に。
そんな中、サーモンハウスで人気なのが、新潟の郷土料理・鮭の焼漬(やきづけ)です。焼いた鮭の身をたれに漬け込んだもので、調理不要・すぐに食べられるという手軽さが受けているそう。
サーモンハウスの焼漬は、味の決め手のたれを継ぎ足しながら使い、鮭の脂と相まった深みのある味に仕上げてます。家庭で作られてきたふるさとの味は、今の食卓事情にもマッチした一品といえるでしょう。
サーモンハウスのイチオシ商品
鮭の焼漬(5切入り 1,188円~・税込)
脂ののったオス鮭の身だけを使用し、遠赤外線でじっくりと焼いたのちに秘伝の甘辛だれに一晩漬けます。調理済みのため、袋から出したらそのまま食卓へ。長さんオススメの食べ方は、常温の焼漬を炊きたてのごはんにのせて。弁当のおかずにもいいですね。
塩引鮭(3切入り 1,296円・税込)
地元・村上で捕れるオス鮭にこだわり、丁寧に塩を引いて、村上特有の寒風で干し上げた塩引き鮭。一切れずつ真空パックされているので、すぐに食べない分は冷凍庫で保存できます。
鮭みそ(各種648円・税込)
写真左から柚子味・甘口・ピリ辛味
塩引き鮭のほぐし身をたっぷり使い、奈良橋醸造のみそと練り合わせてごはんに合う一品に。生・蒸し野菜に付けたり、焼きおにぎりや田楽にしたりといろいろな料理に使えます。
上記商品はサーモンハウスのオンラインショップでも購入できます。
https://www.murakami-salmon.com/product-list/
千変万化な現代にあっても、郷里の味覚・家庭の味は変わることなく、食べた人に安らぎを与えてくれます。どんなに遠く離れていても、思い出の味は皆さんの心を温めてくれることでしょう。
村上の鮭料理はまさにそのような存在であり、サーモンハウスのこれら鮭加工品も皆さんの食卓を心温まるものにしてくれると思います。
サーモンハウス
所在地 村上市塩町13-34
電話番号 0254-52-1990
営業時間 9:00~16:00
定休日 12/31
駐車場 普通車134台・バス5台
※イヨボヤ会館と共用
公式サイト
https://www.murakami-salmon.com/