世の中には、さまざまな生き物と触れ合えるカフェがあります。猫・犬といったあたりは、こちらをご覧の皆様の中にも利用したことがある人がいらっしゃるのではないでしょうか。かく言う私も、猫カフェでおやつ(●ャオ●ゅ~る)が食べ尽くされた途端、全然近寄ってこなくなった猫たちと過ごしたことがあります。
生き物に好かれない質[たち]なのです。
猫・犬のほかにも、ミニブタやフクロウ、ハリネズミ等々のちょっと珍しい生き物と触れ合える場所もありますね。ここ村上市にも、トカゲやヘビといった爬虫類[はちゅうるい]と触れ合えるカフェがあるのですが、ご存じですか? 今回はその爬虫類カフェへおじゃまして、トカゲと触れ合ってきた様子をお伝えします。
(取材日:2024年11月22日)
さて、皆さんはどれくらい人間以外の生き物に触れることができますか。私は、爬虫類はカメ・両生類はアマガエル・甲殻類はサワガニ・昆虫はコオロギくらいまでならOKです。そんな程度(?)の私が、果たしてトカゲに触ることができるのか!? ドキドキ。
猫・犬などの哺乳類は好きですが、先方が私を好みません。
高鳴る胸の鼓動を抑えつつ、訪れたのは爬虫類カフェの蜥蜴喫茶LIFE[とかげきっさライフ]。国道7号沿いにあり、JR坂町駅からも徒歩で約8分となかなか便利な場所にあります。
蜥蜴喫茶LIFE[とかげきっさライフ]
https://www.sake3.com/spot/20061
扉を開けて中に入ると、なにやら怪しげな置物が出迎えてくれました。
その正体は後ほど……。
さらにもう一枚扉を開けると、店内はこの時期はうれしいくらいポカポカしていました。飼育している爬虫類が快適なように、室温は20℃に設定されているそうです。カウンターの並び(写真右側)にはケージがいくつも置かれています。ここに彼ら(トカゲとかヘビとか)が居るのね……。
(写真左から)前田知子さんとスタッフ。それぞれフトアゴヒゲトカゲとクレステッドゲッコーを手にしています
入り口でまごまごしていたら、店の方が声をかけてくれました。蜥蜴喫茶LIFEのオーナーで、NPO法人とかげらいふ理事の前田知子さんです。
2022年1月に県内でも珍しい爬虫類カフェ、蜥蜴喫茶LIFEをオープンした前田さん。自身と二人のお子さんが飼っていたフトアゴヒゲトカゲがきっかけとなり、爬虫類好きが集まれる場所をつくろうと始めたそうです。2024年8月には、活動の幅を広げるために法人化。NPO法人とかげらいふは、トカゲをはじめとしたエキゾチックアニマルとの触れ合いを通じて、命の大切さ・生き物を大切にする心を育む活動を行っています。
さて、話をトカゲとの触れ合いに戻しまして。
蜥蜴喫茶LIFEの「ふれあい喫茶」は、入場料を支払うと1ドリンク+5分間のハンドリング(触れ合い)が体験できるというもの。ハンドリングを楽しんだ後、ドリンクをいただくという流れです。
ハンドリングできる爬虫類は次の通り。
※体調等によりハンドリングできない生き物もいます
フトアゴヒゲトカゲの成体
※先程の置物(前田さんのお父さん作)のモデル
フトアゴヒゲトカゲのベビー
ピーターズバンデッドスキンク
レオパードゲッコー
画像提供:蜥蜴喫茶LIFE
コーンスネーク
見た瞬間、「かわいい!」と思ったのはフトアゴヒゲトカゲのベビーでしたが、動きが俊敏とのことで諦め(おそらく私の反射神経では対応できない)、前田さんが勧めてくれたフトアゴヒゲトカゲの成体にしました。フトアゴヒゲトカゲは性格が温厚な上、成体はこれまでの飼育によって人に慣れているそうです。
私のお相手はこちら、ゴジラ(愛称)です。
個体に名前は付けられていないのですが、お客様からゴジラと呼ばれてかわいがられているそう。ちなみにメス。
まずは“はじめまして”のなでなで。
あ、背中は結構カサカサしてますね。
でも、とても柔らかいです。
ハンドリングの注意点は次の通り。
●生き物の顔の前で手を激しく動かさない。
※動きに反応して噛むことがあります
●しっぽや手足などの先端をつかまない。
ハンドリングさせてくれる生き物に、できるだけストレスを与えないよう優しく触れましょう。
それでは、5分間の触れ合いスタート!
私の左手の上にそっと置かれたゴジラ。
おなか側はしっとり、ヒンヤリしています。
ゴジラは微動だにしません。
ちょっとコワイー。
ゆっくりと私の方を向きました。
この首を傾けるしぐさ、カワイイかも。
さらに周囲を見回すゴジラ。
コワイから急に動かないでほしい。
あぁ、また視線がこちらに!
私の顔をのぞき込む(ように見える)しぐさがたまりません! カワイイ?! 自分の感情の変化が目まぐるしくてツライ!!
そうこうしてる間に5分が過ぎ、触れ合い終了。
あっという間でした。
はぁ、ドキドキしたぁ。
「フトアゴヒゲトカゲは、体が温まると色が変わるんですよ」と前田さん。たった5分で色が変わるの?と疑っていましたが、確かに木の皮のような黒っぽい色(左)から黄緑っぽく(右)変化していました。
手のひらの熱で温まったんだねぇ。
きょうは手のひらが温かくて良かった。
ちなみに、私のフトアゴヒゲトカゲの推しポイントは「手」。この小さな手で、しっかりつかまっていてカワイイ!
ドキドキのハンドリング後は、ほっとひと息ドリンクタイムです。
ドリンクメニューも充実しています。
私は、ホットのカフェオレにしました。
厳選したコーヒー豆を使い、ハンドミルで丁寧に挽いて、ハンドドリップでいれています。
フォームドミルクたっぷりのカフェオレ。
見た目も味も本格的です。
喫茶スペースに移動して、ハンドリングで味わったドキドキを振り返りながら、ゆっくりいただきました。
蜥蜴喫茶LIFEでは、付き添いなどで来店した“爬虫類が苦手な人”にもリラックスして過ごしてほしいとの思いから、ドリンクにも力を入れています。また、爬虫類の気配をできるだけ感じさせないスペース(写真左側のソファ周辺)も設けています。爬虫類好きはもちろん、そうでない人にも楽しい時間を過ごしてほしいという心遣いです。
また、店では爬虫類の飼育に欠かせない餌(生き餌も)や道具類も取り扱っています。ハンドリングを通じて爬虫類のお迎えに興味を持った方へは、生体の販売や飼育のためのアドバイスも行っています。
そして、NPO法人とかげらいふでは、公民館での体験会や「月光[ゲッコー]の会」(会場:蜥蜴喫茶LIFE)を開催し、爬虫類の生態や飼い方などを伝えるとともにアクセサリーやオリジナルペン作り(上の写真)などの工作も楽しんでいます。興味のある方は、下記の公式Instagramをご覧ください。
蜥蜴喫茶LIFE
補足&まとめ
●蜥蜴喫茶LIFEでは、フトアゴヒゲトカゲを中心にヘビやカメ、カメレオンなど約20種類の爬虫類を飼育しています。
●「ふれあい喫茶」は、入場料(料金は下記参照)を支払うと1ドリンク+5分間のハンドリング体験ができます。
●体験をする際は、編み目の粗いニット等は着てこないこと。トカゲの爪が引っかかると服が傷む場合があります(トカゲも傷ついてしまいます)。また、多少汚れても構わない服装で楽しみましょう。
●体験後は、ドリンクをいただきながら、ケージの爬虫類を観察してゆっくりと過ごしましょう。
●写真・動画撮影OK(フラッシュNG)です。
●爬虫類のペット同伴OKです。
●NPO法人とかげらいふ会員はお得にハンドリング体験ができます。興味がある方はお問い合わせください。
蜥蜴喫茶LIFE[とかげきっさライフ]
https://www.sake3.com/spot/20061
所在地 村上市藤沢78-1
電話番号 090-5798-4947
営業時間 14:00~18:00(Lo 17:30)
定休日 第1・3・5水曜日
駐車場 8台
▶ふれあい喫茶
・18歳以上1,500円(NPO法人会員1,000円)
・小中高生500円
▶NPO法人とかげらいふ会員
・入会金1,000円(次年度以降は不要)
・年会費2,000円
※対象は18歳以上の方です
公式Instagram
https://www.instagram.com/tokage_kissa_life/