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越後むらかみ 食の聞き書 越後むらかみ 食の聞き書

日ごと移ろう四季がある日本では、季節ごとの行事とそれに伴う食(行事食)が大切にされてきました。ここ新潟県村上市でも、四季折々の行事に加え、地域の祭りや神事等で供される当地ならではの食があり、それは「節がない」といわれる現代において、大切に受け継いでいきたい文化の一つでもあります。

 

当コンテンツは、村上商工会議所と食の街・むらかみブランド化事業委員会が手掛けた『越後むらかみ 食の聞き書』(2015年発行)の中から、ひと月に1~2編ずつ、行事と食に関するエッセイを掲載します。イラストは石田光和さん(エムプリント)です。
※地域や風習によって掲載されている内容とは違っている場合があります

2026/04/01

4月 ひな祭り(節句) / まじない餅

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ひな祭り(節句)【4月3日】

 

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村上は一カ月おくれのひな祭りである。

ひな祭りは、中国の水辺の祓い[はらい]の古俗[こぞく]が伝わったものだという。はじめは、体をなでて身の穢れ[けがれ]を移した後、川へ流した人形が飾られたものが始まりであるといわれている。

 

 


 

まじない餅【4月15日】

 

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まじない。
神仏その他、神秘的なものの威力を借りて、災いを取り除いたり、起こしたりしようとするもの。

村上の集落では、病気・災難・一切の罪汚れを川に流し清めるために、春一番、大地の恵みのヨモギを摘み、それを草餅にして神様に供え、その年の幸せをまじない、春らしいふるさとの香りを頬張った。

 

2026/03/01

3月 くつわ団子

くつわ団子【3月1日】

 

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農作業が現在のように機械化されるまでは、ほとんどの仕事が人の力と牛馬の力で行われた。

農家の春仕事は、まず3月1日のくつわ団子の行事から始まった。「くつわ」とは、手綱をつけた馬の口にかませる轡[くつわ]のことである。

くつわ団子は、朝早くに餅米の粉を少々大きめの団子に丸め、大鍋のあんこ汁に入れて火にかけ、ゆるりと煮くるめる。この団子を神仏にお供えし、この年の豊作を祈った。

 

2026/02/01

2月 節分

せつぶん
節分
【2月3日頃】

 

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子どもたちの鬼成敗の声が響く。

夕方、囲炉裏端の灰の表面をさらい取り、塩をまいて清めてから豆木で火をたき付け、大豆をいって一升枡[いっしょうます]に入れる。主人が羽織袴で枡の豆を大神宮様に供え、家内安全・悪事災難をよけるよう拝み、神棚に向け「福は内」と大声で豆をまき、外に向かって「鬼は外」と豆を投げつける。茶の間、座敷と家中に豆をまき、土蔵にもまく。「目をつぶって歳の数だけ豆を拾うと福が授かる」と家内中、目隠しをして拾った。

干鰯*[ほしか]をヒイラギの枝に刺し、豆木に干鰯と昆布を下げて入り口に付け、家に入る鬼や魔物を避ける。鬼が逃げるとき、ヒイラギのとげで目を刺すのだという。まいた豆を集めて、天気占いや作占いも楽しんだ。
*脂肪を絞ったあとのイワシを干したもの。肥料にする

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