がんたんちょうしょく
元旦朝食【1月1日】

元旦は、神社参拝が終わると家中そろって朝食を食べる。御神酒をいただき、雑煮餅かあん餅を食べる。数の子・赤カブの甘酢漬け・鮭・大根汁。
2日早朝には、縁起物の「さくら飴」を8~13歳までの男の子が、重箱に小さな丸い淡い紅色と白色のあめを入れ、風呂敷に包んで各家に売り歩く。さくら飴は、お菓子屋から仕入れ、その利益で書き初めに使う筆や半紙などを買う、大事な商いの習い始めでもある。
日ごと移ろう四季がある日本では、季節ごとの行事とそれに伴う食(行事食)が大切にされてきました。ここ新潟県村上市でも、四季折々の行事に加え、地域の祭りや神事等で供される当地ならではの食があり、それは「節がない」といわれる現代において、大切に受け継いでいきたい文化の一つでもあります。
当コンテンツは、村上商工会議所と食の街・むらかみブランド化事業委員会が手掛けた『越後むらかみ 食の聞き書』(2015年発行)の中から、ひと月に1~2編ずつ、行事と食に関するエッセイを掲載します。イラストは石田光和さん(エムプリント)です。
※地域や風習によって掲載されている内容とは違っている場合があります
がんたんちょうしょく
元旦朝食【1月1日】

元旦は、神社参拝が終わると家中そろって朝食を食べる。御神酒をいただき、雑煮餅かあん餅を食べる。数の子・赤カブの甘酢漬け・鮭・大根汁。
2日早朝には、縁起物の「さくら飴」を8~13歳までの男の子が、重箱に小さな丸い淡い紅色と白色のあめを入れ、風呂敷に包んで各家に売り歩く。さくら飴は、お菓子屋から仕入れ、その利益で書き初めに使う筆や半紙などを買う、大事な商いの習い始めでもある。
かわびた ついたち
川浸りの朔日【12月1日】

川のほとりの集落では、餅をついて水の神に供える。この餅を「川浸りの餅」と呼び、川に流したり食べたりすると、水難を免れ、「カッパに引き込まれることがない」といわれていた。この日は、一年中の納めの朔日で、家内の息災を願うものだという。
だいこくさま
大黒様【12月9日】
大黒様は豆がお好きといわれ、人々も「まめ」で暮らせるよう、手まめ・足まめに働けるようにと、夕飯に豆ごはん・打ち豆汁・田楽豆腐・煮豆等を供えた。
豆を焙烙*[ホウロク]でいり、一升枡[いっしょうます]に入れて膳に供え、御神酒・灯明を上げ、柏手を打って拝んだ。
*物をいったり、蒸し焼きにしたりするのに使う素焼きの土鍋
かながみさま
金神様のお祭り【11月8日】

鍛冶町[かじまち]は、その名の通り明治の頃は鍛冶屋が55軒あり、鍛冶の仕事で活気に満ち溢れていた。
朝早く鍛冶場を浄め、天目一箇神[あめのまひとつのかみ]のお掛図を、火床の傍らに安置した。天目一箇神は、鞴[ふいご]を作った神で、片目の神であり、鍛冶・金工の神としてあつくあがめられた。身を浄め、御神酒・灯明を上げ、お膳を供えて拝む。
はらこ・氷頭[ひず]なます・小豆飯・のっぺ・煮しめ、その時まで生きていた鮭の一ビレ*の上に、その鮭の目玉を切り取って上げる。鍛冶の火により片目になった神に、鮭の立派な目玉を献じた。
*胸ビレが付いたカマの部分。鮭が生まれてから死ぬまで動き続けることから生命力の象徴とされている
この日は、鍛冶に携わる人と親類の人たちが、鍛冶の仕事の繁栄・家内安全を祈ったものをいう。