越後むらかみ 食の聞き書 越後むらかみ 食の聞き書

日ごと移ろう四季がある日本では、季節ごとの行事とそれに伴う食(行事食)が大切にされてきました。ここ新潟県村上市でも、四季折々の行事に加え、地域の祭りや神事等で供される当地ならではの食があり、それは「節がない」といわれる現代において、大切に受け継いでいきたい文化の一つでもあります。

 

当コンテンツは、村上商工会議所と食の街・むらかみブランド化事業委員会が手掛けた『越後むらかみ 食の聞き書』(2015年発行)の中から、ひと月に1~2編ずつ、行事と食に関するエッセイを掲載します。イラストは石田光和さん(エムプリント)です。
※地域や風習によって掲載されている内容とは違っている場合があります

2025/12/05

12月 川浸りの朔日 / 大黒様

かわびた    ついたち
川浸りの朔日
【12月1日】

 

12-1%e5%b7%9d%e6%b5%b8%e3%82%8a%e3%81%ae%e6%9c%94%e6%97%a5

川のほとりの集落では、餅をついて水の神に供える。この餅を「川浸りの餅」と呼び、川に流したり食べたりすると、水難を免れ、「カッパに引き込まれることがない」といわれていた。この日は、一年中の納めの朔日で、家内の息災を願うものだという。

 

 

 


 

だいこくさま
大黒様
【12月9日】

 

12-1%e6%89%93%e3%81%a1%e8%b1%86%e6%b1%81大黒様は豆がお好きといわれ、人々も「まめ」で暮らせるよう、手まめ・足まめに働けるようにと、夕飯に豆ごはん・打ち豆汁・田楽豆腐・煮豆等を供えた。

豆を焙烙*[ホウロク]でいり、一升枡[いっしょうます]に入れて膳に供え、御神酒・灯明を上げ、柏手を打って拝んだ。
*物をいったり、蒸し焼きにしたりするのに使う素焼きの土鍋

 

 

先頭に戻る