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赤かぶ 赤かぶ

村上市山北地区は県内有数の林業地であり、 焼畑は植林と深く結び付き、現在まで受け継がれてきました。
焼畑からは、森林を破壊しないよう、そして有効に利用しようとする先人たちの英知が感じられます。

 

山北地区で行われている焼畑とそこで作られる赤カブ
そして、赤カブ漬けについてご紹介します。

 

 

2017/03/27

赤カブができるまで 2 発芽~収穫、その後

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前項の赤カブができるまで 1では、山焼きを行う土地の整備~山焼き、種まきの工程を紹介しました。
本項では、赤カブの芽が出てから収穫、そして、その後の林の様子をご紹介します。

 


 

5.発芽と管理(9月上旬~中旬)

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種は朝露によって発芽します。降水があれば3~4日後には芽が出て、およそ10日後には双葉が開きます。芽が密生しているところ、虫が付いたもの、病弱なものを間引き、雑草を取ります。実が大きくなるまで、これを何度が繰り返します。

 

6.収穫(10月中旬~降雪の頃まで)

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赤カブの収穫は、おおむね10月中旬から始まります。大きく育った赤カブから順に収穫し、その場で葉と根は切り落とします。大きな個体を引き抜くことで、小さな個体にまで養分が行き渡ること、切り落とした葉・根も土に返り、赤カブを育てる養分となります。収穫した赤カブは水で洗い、出荷するものは計量・袋詰めします。自家消費するものは順次漬け込まれます。赤カブの収穫は「かぶ山」に雪が降るまで続きます。

 

7.赤カブの収穫後

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赤カブを収穫した後には杉やヒノキなどが植えられ、長い年月をかけて手入れされ、美しい林に育てられます。

 

 

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焼畑(山焼き)は、山とともに生きてはじめて成り立つ農耕です。山地や山林を壊さないように利用しようとする姿勢に支えられ今日まで行われてきましたが、植林が全国的に進み、杉を中心とする単相林が出現したことにより、山林の崩壊を招き、自然破壊が問題になっています。

現在、焼畑は全国的にみてもほとんど行われていません。しかし、過去に行われてきたことには必ず意味があります。焼畑は、今を生きる私たちに山と向き合って生きてきた先人たちの知恵を伝え、自然との共生を考える機会を与えてくれます。

 

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