2021年12月7日(火)、村上木彫堆朱会館(村上市松原町)にて村上大祭の屋台修復に関する講習会(技術伝承講習会)が行われ、村上木彫堆朱の従事者や村上まつり保存会、村上市役所の職員など11名が集まり講習を受けました。
この講習は、2018年に「村上祭の屋台行事」が重要無形民俗文化財に指定され、ことし9月末に村上市の文化財保存事業補助金交付要綱が変更されたことから、村上大祭の屋台修復も今後増えるだろうと実施されたものです。
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https://www.sake3.com/murakamitaisai/171
講師を務めたのは、塗師として50年以上のキャリアを持つ小田和生(かずお)さん。この日は、工版(こうばん)と呼ばれる塗りの順序を一枚の細長い板に表したもの用意し、屋台の車輪や本体の漆塗りの手順や金箔の貼り方、獅子頭の漆塗りの手順などを説明しました。
工版
金箔貼りの実演
講習に参加した川村將(まさし)さんは、「これまでも地元・片町の屋台修復に携わった経験はあったが、重要無形民俗文化財の指定を受け、修復方法や手順はさらに厳密に守らなくてはならなくなった。これからも先輩方に聞きながら修復方法を勉強してきたい。」と話しました。
講習会を実施した村上木彫堆朱伝統工芸士会 会長の小杉和也さんは、「屋台修復は仏壇職人が手掛けることが多いが、同じ漆を扱う職人としてわれわれも技術を学んでいきたい。」と話し、ゆくゆくは全国からの屋台修復の依頼にも応えていきたいと意欲を口にしました。