
日本政府がユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」へ拡張申請していた新潟県村上市の「村上祭の屋台行列」(村上大祭)が、12/11(木)にインドの首都ニューデリーで開かれていた第20回ユネスコ無形文化遺産条約政府間委員会で審査され、追加登録されることが決定しました。

村上祭の屋台行事は、西奈彌羽黒神社[せなみ-はぐろじんじゃ]の例大祭で行われる行事で、神輿の渡御に合わせて、傘鉾・荒馬と呼ばれる武者装束の行列などとともに、19基の屋台(通称:おしゃぎり)が旧村上城下を巡行します。屋台は、お囃子を伴う二層二輪形式の構造で、しゃぎり屋台・囃子屋台・にわか屋台の3つの形態があります。2018年には国の重要無形民俗文化財に指定されました。

村上市では、12月10日(水)と11日(木)に村上市教育情報センター(村上市田端町)でパブリックビューイングを実施。会場には、村上まつり保存会や屋台をひく各町内の代表者、高橋邦芳市長や市役所職員、市民らが集まり、審査の様子を見守りました。

日本政府が申請したのは、「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」の手織中継表製作(広島県)と「和紙:日本の手漉和紙技術」の越前鳥の子紙(福井県)、そして「山・鉾・屋台行事」に常陸大津の御船祭(茨城県)、村上祭の屋台行事、放生津八幡宮の曳山・築山行事(富山県)、大津祭の曳山行事(滋賀県)の4件。審査は上記順に進み、最後に「山・鉾・屋台行事」の追加登録が決まると、会場内は割れんばかりの歓声と拍手に包まれました。


パブリックビューイング終了後は、髙橋市長と村上まつり保存会の渡辺明会長が登壇。村上大祭を大切に継承してきた先人たちへの感謝やこれまでの取り組みが高く評価されたことの喜び、そして次世代への継承と魅力発信が地域の発展につながると話しました。

ユネスコ無形文化遺産の登録を祝して、JR村上駅前の歓迎塔には写真のような看板が取り付けられました(来年1/30まで設置予定)。お越しの際には、どうぞご覧ください。
※車やパスの往来に十分ご注意ください