
6月13日(土)、三面川[みおもてがわ]の分流・種川[たねがわ]に生息する水中生物を採取・観察し、生物多様性を調査する「種川水中生物探検隊」が開催されました。調査は午前・午後の2回実施され、合わせて70名が参加しました。

種川は、江戸時代の村上藩士・青砥武平治[あおと-ぶへいじ]が考案した「種川の制」(三面川に分流を設け、そこで鮭に産卵させ、産卵が終わるまでは禁漁とする鮭の自然ふ化増殖)で知られています。現在の種川は、青砥武平治が携わった当時の流れとは異なりますが、三面川から水を引き込み、約1.1kmを緩やかに流れて、また三面川に合流しています。新潟県の保護水面に指定されており、許可なく立ち入ることは禁止されています。

イベントの講師は、日本自然保護協会 自然観察指導員の富樫繁春[とがし-しげはる]先生です。種川に入る前に、富樫先生からタモ網を使った採取方法や注意事項等の説明がありました。


いよいよ採取スタート。種川には湧水があり、水温は一年を通じて低く安定しています。川に足を入れた瞬間、「冷たい!」という声があちらこちらから上がりましたが、その後は皆さん黙々と取り組んでいました。



採取後は川から上がり、それぞれが採った水中生物を図鑑を使って調べます。名前が分からなかったものは、富樫先生に見てもらい、詳しく教えてもらいます。


これまでに採取できた水中生物のリストが用意され、今回採れたものにはシールを貼っていきます。

市内小学5年生の富樫結愛[ゆあ]さんは、このイベントに参加するのは3回目。感想を聞くと「久しぶりに種川に入って、初めて採れた魚もいてうれしかった」と話してくれました。
富樫先生にも話を聞くと、「種川に堆積した泥を取り去った際に、ミクリ(水草)も抜けてしまった。ミクリに巣を作って卵を産むトミヨ(トゲウオ科トミヨ属の淡水魚)が少なかったのは残念。でも、今回は絶滅危惧Ⅱ類のスナヤツメ(ヤツメウナギ科の淡水魚)が幼生~成体まで多く見られました。これからもこのイベント等を通じ、種川の環境を見守っていきたい」とのこと。
村上の先人たちが築き、鮭をはじめ、さまざまな命を育んできた種川。次代を担う小学生が、種川の環境やそこで暮らす生物を調査して学ぶことで、この川の歴史的価値も後世へと伝えてゆくことができるのです。