2022/03/30
【2021-22】鮭の子 観察日記(3・最終回)
これまでの記録はこちらをご覧ください。
【2021-22】鮭の子 観察日記(1)
【2021-22】鮭の子 観察日記(2)
2022年3月16日(水)

昨年12月3日から駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」で飼育している鮭の子たち。発眼卵(はつがんらん)からふ化して、仔魚(しぎょ)から稚魚へと成長、今では水槽の中を自在に泳ぎ回っています。3月も半ばになり、体はさらに大きくなりました。旅立ちのときも迫っています。
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2022年3月21日(月・祝)

飼育をはじめて109日目、「春分の日」だったこの日に、案内所の鮭の子50匹は三面川(みおもてがわ)に放流されることになりました。

撮影のためマスクを外しています。
今回、放流を手伝ってくれたのは加藤暁人(あきと)君(左)と惟月(いつき)君の兄弟*です。
*案内所スタッフのお子さんです。

お父さんと一緒に放流です。大きな声で「バイバーイ!!」と言いながら、鮭の子たちの旅立ちを見送りました。
この春に旅立った鮭の稚魚が、産卵のために生まれた川へ戻ってくるのは3~5年後といわれています。外海での回遊を経て成魚となり、再び三面川に帰ってくる日を楽しみに待ちたいと思います。
2022/02/28
【2021-22】鮭の子 観察日記(2)
これまでの記録はこちらをご覧ください。
【2021-22】鮭の子 観察日記(1)
2022年1月24日(月)
昨年12月から駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」にて飼育中の鮭の仔魚(しぎょ)ですが、この頃には、おなかに付いていた臍嚢(さいのう:栄養が詰まった袋)もほとんど見えなくなり、体型もスリムになってきました。


体つきは魚らしくなってきましたが、まだまだ水槽の底でじっとしている時間が長いです。
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2022年2月7日(月)

仔魚から稚魚へと成長しつつある鮭の子たち。水槽の中を泳ぎ回るようになったため、この日から餌を与えることになりました。体長は2cm程度でしょうか。小さくてかわいらしいです。
ちなみに、臍嚢の栄養を吸収し終え、餌を摂るようになると、仔魚から「稚魚」と呼ばれるようになります。
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2022年2月18日(金)
前回から、さらに体つきがしっかりしてきた鮭の稚魚。水槽の中を自在に泳ぎ回っています。



この日は餌やりの様子も見せてもらいました。上から2番目の写真が鮭に与えている餌です。これをデザートスプーン1/3杯×3回を1日に与えます。餌を入れると水面に向かって稚魚が集まってきます。小さな稚魚が小さな口で餌をパクッと食べる様子がまたかわいらしいのです。
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2022年2月28日(月)
今朝の鮭の稚魚です。案内所スタッフのお世話の甲斐もあって、みんな元気に泳ぎ回っています。

明日(3/1)から、村上市の旧町人町(きゅう-ちょうにんまち)と呼ばれる一帯で「第23回 城下町村上 町屋の人形さま巡り」が始まります。今回は47軒の参加店で、各家が大切にしていた“人形さま”が無料公開されます。こちらの催しにお越しの際は、駅前観光案内所にもお立ち寄りいただき、稚魚の成長もご覧になってください。

第23回 城下町村上 町屋の人形さま巡り
https://www.sake3.com/ningyousama/246
2022/01/15
【2021-22】鮭の子 観察日記(1)
2021年12月3日(金)
駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」にて、毎年恒例となった鮭の発眼卵(はつがんらん)の展示が始まりました。イヨボヤ会館から託された発眼卵50個を館内の水槽で飼育します。


卵の中に黒い点があるのが分かりますか? これが鮭の眼です。自然下の発眼卵は2~3週間でふ化するといわれていますが、案内所での飼育の場合は10日ほどでふ化するとのこと(案内所スタッフ談)。誕生が楽しみです。
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2021年12月15日(水)
案内所スタッフから「1匹目がふ化しました!」と言われ、慌てて写真を撮りました。例年のことでも、卵がかえったと聞くとうれしくなります。

腹部にオレンジ色の大きな臍嚢(さいのう:栄養が詰まった袋)をつけた仔魚(しぎょ)が1匹、他の卵のそばで寝転んでいました。数日のうちに他の発眼卵もふ化することでしょう。
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2021年12月17日(金)

1/4ほどの発眼卵がふ化しました。まだふ化していない卵も、膜の中でクルクルッと元気に動き回っています。
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2021年12月21日(火)

すべての発眼卵がふ化し、50匹の仔魚が誕生しました!! 動き回るものもいますが、基本的には水槽の底に横たわっています。仔魚は餌を取らず、臍嚢から栄養を吸収しながら成長します。そのため、自然下では川底の石と石の間に身をひそめ、じっとしているのです。寝転がっているのは具合が悪いからじゃないんですよ。
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2022年1月6日(木)

年が明け、上の写真から2週間以上が経ちました。臍嚢はずいぶん小さくなり、代わりに体はしっかりとしてきました。まだ、水槽の底で寝転んでいる時間が長いです。
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2022年1月14日(金)

昨日撮影した鮭の仔魚です。臍嚢はさらに小さくなり、チロチロッと素早く動き回ります(おかげで写真がブレてしまいます)。

体側にはパーマーク(parr mark)と呼ばれる、鮭の仲間の幼魚に見られる模様が浮かんでいます。臍嚢が完全に吸収されれば、仔魚は「稚魚」と呼ばれるようになり、泳ぎ回って自身で餌を食べるようになります。