江戸時代の村上藩は、藩主が目まぐるしく代わり、9家・21人の藩主が当地を治めました。
江戸中期の享保5(1720)年から、明治政府によって廃藩置県が断行される明治4(1871)年までの151年間を治めたのが、内藤家の9人の藩主でした。今回紹介するのは、前回の内藤弌信[かずのぶ]から家督を譲り受け、代わって村上城主となった信輝です。
「江戸時代の村上 ~村上藩歴代藩主物語~」は、2023年11月3日~12月3日まで、おしゃぎり会館(村上市郷土資料館)で開催された同名の展示を、おしゃぎり会館監修のもと、当サイト用に編集したものです。
おしゃぎり会館(村上市郷土資料館)
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内藤信輝【内藤紀伊守信輝】
ないとう のぶてる
内藤信輝は、天和2(1682)年に陸奥棚倉城で生まれ、幼名は弥十郎と称した。元禄7(1694)年に内藤弌信の嗣子となり、翌年には従五位下・豊前守、宝永6(1709)年には伊予守、享保10(1725)年43歳の時に弌信から家督を受け継ぐとともに紀伊守に任ぜられた。
藤基神社(村上市)所蔵の内藤信輝肖像画(推定)
画像提供:おしゃぎり会館(村上市郷土資料館)
藤基神社
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信輝は同年初入部し、羽黒神社の祭礼を城の月見櫓で見物している。この年の祭礼はお殿様がご覧になるということで、例年の他に各町内から出し物があり、磯部順軒*[いそべじゅんけん]の『記事別集』には「先年無之大祭」と記してある。
*安良町[あらまち]にあった寺子屋の師匠
村上大祭について
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しかしこの年の10月、信輝は病気が悪化して城中で亡くなる。城主としては1年にも満たない短期間であった。