看板商品の特製ホルモンは、2代目店主の富樫愛さん(写真)が試行錯誤して生み出したもの。
アウトドアブームが続く昨今、村上っ子が「BBQには欠かせない!」と言う必須アイテムがあります。村上市早稲田にある富樫精肉店が作る「特製ホルモン」がそれ。屋外で食べるホルモンはことの外美味なんだとか。いつもと違うロケーションは望外の調味料になりますが、そこには確かなおいしさがあってこそ。富樫精肉店が3代にわたり大切にしてきたおいしさの理由を紹介します。
(取材日:2022年2月3日)
小さなまちのお肉屋さん
国道7号にある富樫精肉店の看板。背丈ほども積もった雪に囲まれていました。
村上市街地から車を走らせること約20分、富樫精肉店がある早稲田は山あいの小さな集落です。国道7号が縦断しますが、決して便利な場所とはいえません。そんな立地にも関わらず、購入者の8割がここまで車を走らせるというのだから驚きです。
モノクロの写真は創業者の富樫昭吾さん。
富樫精肉店の創業は、日本が高度成長期真っただ中の昭和38(1963)年のこと。創業者の富樫昭吾さんは、それまで営んでいた家畜商・養豚業に加え、加工販売までを一貫して行うために富樫精肉店を開業しました。創業から間もなく60年、小さなまちのお肉屋さんは、今や各地から注文が入る人気店に成長しました。
捨てていたものをおいしいものに
左から、富樫愛さんと3代目の俊哉(しゅんや)さん。
※撮影のためマスクを外しています
富樫精肉店の代名詞でもある特製ホルモン。この味を作り上げたのが2代目店主・富樫愛さん(愛称は「愛ちゃん」)です。創業当時から初代とともに店を切り盛りしていた愛さん。当時は捨てていた内臓(ホルモン)をどうにかおいしく食べることは出来ないか、そんな思いから試行錯誤を繰り返しました。
母と息子、協力し合って店の味を守っています。
新鮮なホルモンを使い、手技による丁寧な処理で臭みを取る。肉の食感・うま味を引き出す味付けをし、傷みやすい生ホルモンの保存を可能にする。これらのいくつもの難題をクリアし、完成した特製ホルモン。現在は息子の俊哉さんに代替わりした富樫精肉店ですが、この味は母から子へと受け継がれ、大切に守られています。
富樫精肉店のイチオシ商品
画像提供:富樫精肉店
特製白ホルモン(400g 550円・税込)
富樫精肉店の特製ホルモンといえばこれのこと。地元産を中心とした新鮮な国産豚ホルモン(胃・小腸・大腸・直腸)を使用。仕入れたその日に加工し、2代目考案の秘伝のたれに漬け込みます。新鮮なホルモンは臭みもなく、うま味・柔らかな食感が存分に味わえます。
特製赤ホルモン(350g 600円・税込)
新鮮な国産豚のタン・ハツを秘伝のたれに漬け込んだもの。コリコリッとした歯応えは白ホルモンと好対照。ぜひ食べ比べしてみて。
[フライパンで調理するポイント]
フライパンで調理するときは、中火でゆっくり焼くと、ホルモンが焦げ付かずに柔らかく仕上がります。
自家製 特製焼肉のたれ(2合容器 680円・税込)
しょうゆやみりん、地元産みそなどを独自のバランスで組み合わせた富樫精肉店オリジナルの焼き肉のたれ。肉はもちろん、野菜炒めやチャーハンの隠し味としても使えます。
上記商品は富樫精肉店の公式ショッピングサイトから購入可能です。
https://horumon.shop/
また、村上市内の下記店舗でも特製ホルモンを取り扱っています。
●酒のかどや ※冷凍自動販売機にて24時間購入可能
●ピカリ産直市場お富さん 神林店(外部リンク)
●加藤八十助酒店(外部リンク)
捨てられていた内臓が店の看板商品に……。富樫精肉店の特製ホルモンは、2代目店主の努力がみごと結実したものです。その味は3代目である息子へ受け継がれ、さらに多くの人々を魅了しています。ホルモンの他にも、精肉店ならではのこだわりのお肉、地元の美味や各地から集めた調味料、遊び心あるオリジナル商品も注目です。小さなまちのお肉屋さん、ぜひお訪ねください。
富樫精肉店
所在地 村上市早稲田232
電話番号 0254-73-1047
営業時間 9:00~18:00
※日曜・祝日10:00~16:00
定休日 第3日・月曜日、その他不定休、夏休み・冬休み
※詳細は公式サイトでご確認ください
駐車場 有
公式サイト
https://niquya.com/