さまざまな色に染め上げられた楕円形の物体。
これが何か分かりますか?
実はこれ、蚕(かいこ)の繭なんです。
本来は絹糸ととなり、正絹の原料になる繭ですが
今回は、このカラフルな繭から生まれるアクセサリーを紹介します。
村上市桧原は、古くから養蚕が盛んな土地でした。しかし、戦後~高度経済成長期の化学繊維の発達により、日本国内の養蚕農家は急速に数を減らしていきます。
この土地の養蚕を残したい
桧原で養蚕に携わっていたお母ちゃんたちは県外へ研修に向かい、そこでシルクフラワー(繭で作られた造花)に出合います。
シルクフラワーに出合って感じた、繭にはまた可能性があるという思い。
この思いを胸に、19人のお母ちゃんが集まって1986年に朝日村まゆの花の会を発足。1995年には、会の活動拠点として、朝日みどりの里の敷地内に朝日シルクフラワー製作工房が建てられました。
現在、朝日村まゆの花の会の会員は18人。内、養蚕農家は7人です。
平均年齢は69.8歳と少々(?)高め。でもそこに昨年、地域おこし協力隊として細井幹子(もとこ)さんが加わりました。彼女が加わったことで、これまでの会の活動や作品にも新しい変化が起きています。
こちらが細井幹子さん。幼い頃から手芸が得意で、自ら「ハマると極めたいタイプ」と話します。繭の特性(軽くてしなやか)を生かしたピアスなどのアクセサリーを多く手掛け、その販売をハンドメイド作品の通販サイトで行うことにしました。これまでシルクフラワーを知らなかった若い世代にも、作品のかわいらしさ・美しさを直接訴えることができ、着実にファンを増やしています。
それでは、細井さんが手掛けたアクセサリーの一部をご覧ください。
ピアス・イヤリング
ドロップ型のカッティングで、着ける人の動きでひらひらと揺れるタイプや四季の花を表現したものなど、種類も豊富にそろっています。シルクフラワーは素材として軽く、発色も美しいため、耳元が華やぎます。
ピアスからイヤリングに…といった金具の変更も可能*とのこと。
※工房での購入の場合のみ。対応できない場合もあります
バレッタ
桜やアジサイといった、季節の花を並べた小ぶりのバレッタ。
ちょっとしたプレゼントにいかがでしょう。
ピアスやイヤリング、バレッタ、ネックレス、コサージュといったアクセサリーは、ハンドメイド作品の通販サイト Creema(クリーマ)をご覧ください。
※工房でも販売していますが、ネット販売の内容と異なる場合があります
フラワーアレンジメント
シルクフラワーの定番商品、フラワーアレンジメント。写真のようなものの他、フラワーフレームやブーケといったさまざまな形があります。特別な手入れが不要で、色あせも少なく、贈り物に人気です。
フラワーアレンジメントやシルクフラワー製作キットは、朝日シルクフラワー製作工房で取り扱っています。製作キットを用いた体験教室も随時行っているので、興味のある方は工房をお訪ねください。
養蚕農家のお母ちゃんたちが守り続けた、村上市桧原の繭の文化。これまでは地道な活動で広がっていたものが、若い力を得て全国、そして世界へ広まりつつあります。
繭がもつ普遍的な魅力は、実際に見て・触れて感じてください。
朝日シルクフラワー製作工房
所在地 村上市猿沢1215
電話番号 0254-72-0387
営業時間 9:00~17:00
定休日 月曜日、年末年始
アクセサリーに関してはこちら …Creema
フラワーアレンジメントや製作キットに関してはこちら …朝日村まゆの花の会