江戸時代初期(1620年代)に種子が持ち込まれ、栽培が始まったといわれる村上茶。その400年を越える歴史の中には、さまざまな時代の変化があり、そのたびに乗り越え、時に変容しながら、絶えることなく現代まで受け継がれてきました。
村上茶について
https://www.sake3.com/speciality/tea
2021年、全くの門外漢だったある一家が老舗茶舗の事業を継承し、伝統ある村上茶の担い手になりました。これまでのキャリアを生かした情報発信やパッケージ刷新など、消費者に近い目線で村上茶と向き合う、新しい北精園茶舗のお話しです。
(取材日:2023年10月26日)
歴史ある茶舗の継承
北精園の前身・渡邊製茶舗の創業は明治元(1868)年。当時は卸しが中心だった店を、自社での製造販売に切り替え、店の名も北精園と改めたのは先代です。その先代が高齢となり、後継者もいなかったことから、おいである中村達男さんに白羽の矢が立ちました。
北精園茶舗2代目・中村達男さん(写真左)と中村さんの長女で北精園茶舗ディレクターを務める春菜さん
(画像提供:北精園茶舗)
建築業を営んでいた達男さんは継承を快諾。本業とともに老舗茶舗2代目となり、長い歴史をもつ村上茶の担い手になりました。達男さんの3人の娘も、当初から父親の新事業をサポートしていましたが、北精園が紡いできた歴史を受け継ぎ、村上茶を継承していくことの【重さ】を知って、それぞれがより深く関わっていくようになります。
村上茶をもっと自由に
北精園茶舗ディレクター中村春菜さん
中村家の長女・春菜さんは、新潟市内で歯科衛生士として働く傍ら、モデルとして雑誌やテレビ、イベント等で活躍しています。そこへ新たに北精園茶舗ディレクターという肩書きが加わりました。村上茶製造の実務と並行して、これまでのイメージを一新するべく、ホームページやショッピングサイトの開設、新しいパッケージの製作にも携わりました。
2023年2月のイベント(SHARE LOUNGE 新潟万代[蔦屋書店 新潟万代2F]にて)
(画像提供:北精園茶舗)
ことし2月には、次女の綾夏さん(大きい写真の右から2番目)とイベントを開催。村上茶の茶葉(煎茶・ほうじ茶)に、用意したハーブやドライフルーツ等を自由に組み合わせ、村上茶ベースのオリジナルドリンクを作ってもらうというもの。参加者の反応も上々で、村上茶の新しい楽しみ方が提案できたという手応えを感じました。
「おいしく飲んでいただきたいのはもちろんですが、お茶をいれるための行為・時間も味わっていただきたいのです。お茶のいれ方・飲み方に決まりはありません。自分の好みを知って、心を鎮めて【お茶をいれる=自分と向き合う時間】を楽しんでいただきたいです」(春菜さん)
北精園茶舗 商品紹介
煎茶 銀嶺(80g入り 1,080円・税込)
「銀嶺」は北精園茶舗の定番商品の一つ、甘み・うま味・渋みのバランスがとれた煎茶です。湯冷ましを使い、ぬるめの湯(85℃前後)でゆっくり蒸らしてからいれると、なお一層お茶の甘みが引き立ちます。
上煎茶 ティーバッグ(2g×10包 1,080円・税込)
北精園の定番茶をブレンドし、より手軽に味わえるティーバッグに。上煎茶は、特上煎茶「北稀」と上煎茶「金葉」をブレンドした特別仕様です。ティーバッグは他に「煎茶 村上ブレンド」(2g×10包 756円)と「深炒りほうじ茶」(2g×10包 648円)があり、3種セット(2,160円)はギフトにもオススメです。
※本文中の金額はすべて税込
上ほうじ茶(100g入り 756円・税込)
焙じた茶葉から茎部分だけを丹念により分け、雑味のないスッキリとした味わいのほうじ茶に仕上げています。沸かしたての湯でいれることで、より香ばしく、深い味わいが楽しめます。
北精園茶舗オンラインストアでは、上記以外の商品も多数取り扱っています。ぜひご覧ください。
https://hokuseien.base.shop/(外部リンク)
北精園茶舗
https://www.sake3.com/spot/5710
所在地 村上市瀬波中町1-30
※村上プラザ店(村上市仲間町200 村上プラザ1F)もあります
電話番号 0254-52-2021
営業時間 9:00~17:30
定休日 元日
公式サイト
https://murakami-hokuseien.jp/