経済産業省が指定する「伝統的工芸品」の一つ、村上木彫堆朱。精緻な彫りと奥深いつやが特徴であり、村上を代表する特産品の一つです。今回は、村上木彫堆朱を扱う老舗・小杉漆器店におじゃましました。
小杉漆器店は江戸年間の創業といわれ、村上では最も古い漆器店です。上記写真は、明治25(1892)年発行『日本全国商工人名録』の一ページ。写真中央、漆及漆器商の欄に小杉祐次郎(十代目)の名前があります。現在は十四代目・小杉和也さん(塗りの伝統工芸士)が店を守ります。
店舗奥の小杉家の客間。梁や床の間など、木材部分には全て漆が塗られています。およそ150年もの時を経た茶棚や50年前の座卓など、小杉家が代々受け継いできた名品が並びます。
村上の名工たちが手掛けた本堆朱*の名品もずらり。この客間は、村上の漆文化を伝えるミュージアムといっても過言ではありません。お時間のある方は、ぜひ客間ものぞいてください。
※木地に彫りを施し、漆を塗り重ねる村上木彫堆朱に対し、厚く塗り重ねた漆に彫りを施したもの
※混雑時等、見学できない場合もあります
さて、今回は小杉漆器店にてお土産にオススメの村上木彫堆朱を探してきました。
姫鏡・姫手鏡(6,480円~・税込)
女性へのお土産に人気の姫鏡・姫手鏡。古典的な文様や植物柄の他に、こけし(写真左下)のようなポップな図柄も。年代を問わず、さまざまな方に喜ばれそうです。
ぐい呑み(5,400円~・税込)
こちらは、男女問わずに人気のぐい呑み。多彩な形・彫り・塗りから、お好きなものをお選びください。持ち運びに便利なぐい呑み袋(写真奥/500円・税込)も併せてどうぞ。
朱玉のネックレス(3,700円~・税込)
艶のある朱玉はインパクト十分。シンプルな装いのワンポイントにいかがでしょう。チェーン部分もオニキスや正絹の組紐、本皮、ビーズなど多彩です。村上を訪れた記念に、自身のお土産にするのもいいですね。
また、小杉漆器店では越後上布と村上木彫堆朱がコラボしたブローチ「越後上布村上木彫堆朱ブローチ」(仮称)を、村上では唯一取り扱っています。
ことし6月、越後上布(ユネスコ無形文化遺産・国重要無形文化財)と村上木彫堆朱(国指定伝統的工芸品)を組み合わせた「世界初の伝統工芸コラボ製品」が完成し、大々的に発表されました。それが「越後上布村上木彫堆朱ブローチ」(仮称)です。
サイズや彫り、越後上布との組み合わせもさまざま。数に限りがあるので、気になる方はお早めに……。
彫りなし・小(8,000円・税込)
彫りなし・大(8,500円・税込)
彫りあり(9,500円・税込)
小杉漆器店
所在地 村上市長井町1-9
電話番号 0254-52-2037
営業時間 9:00~18:30
定休日 不定休
公式サイト
https://tuishu.jp/