2016年、村上商工会議所青年部で出会った男性5人が
それぞれの分野で協力し合い、素敵な箸を生み出しました。
その箸の名前は「越後村上 むすび箸」。
遠く隔たった地域を結び、食と人、人と人とを結ぶ箸 。
むすび箸の詳しい解説は後ほどにして。
今回は、むすび箸誕生に関わった一人・藤井和徳さんの店
藤井折箱屋を訪ねました。
「折箱」という言葉に、なじみのない方もいると思います。
折箱とは、薄い板やボール紙等を折り曲げて作る箱のこと。
藤井折箱屋は、村上市小国町で四代続く折箱の老舗です。
店では紙製折箱の製造販売、のし袋や弁当容器等を販売しています。
現在の店主、藤井和徳さんは41歳。今から14年前に家業を継ぎました。
小学生の頃から仕事を手伝い、いつかは店を継ぐものと思っていたそう。
店を継いでからは「家業にとらわれない仕事をしたい」と考え
そんな中で青年部の仲間と出会いました。
仲間とは、大川屋製材所(村上市塩町)の菅原保さん
Woodbox Tera(村上市若葉町)の寺澤尚隆さん
カエツ塗装(村上市新町)の遠藤力さん
エイコーンクリエイト(村上市小町)の瀬賀真亮さん
ここに藤井和徳さんが加わり、5人でのむすび箸作りがスタートします。
「越後村上 むすび箸」の原材料は、村上産越後杉です。
村上産越後杉は、新潟県内で生産される杉材の約半分を担い
四季のはっきりした村上で育った杉材は、高い強度としなやかさがあり
他の有名ブランドに劣らぬ性能をもつとされています。
しかし、近年は林業従事者の高齢化や担い手不足が深刻化。
山の荒廃が進んでいます。
村上産越後杉を住宅用材として扱う大川屋製材所の菅原保さんは
杉が育つ山(川上)と人々が暮らす場所(川下)を結ぶ一業者として
川上と川下の関係がより親密になるきっかけの一つとして
村上産越後杉を使った箸作りを考えます。
この計画に賛同した5人が、自分たちの生業分野で協力することに。
川上と川下を結び、村上の食と人を結び、人と人を結ぶ箸。
むすび箸には、林業振興や地域経済活性化といった願いが込められています。
越後村上 むすび箸
写真下)柿渋塗装・蜜ろうワックス仕上げ「絆」(1,350円・税込)
写真上)無塗装・超仕上げ「結」(1,620円・税込)
※価格は2019年2月現在のものです
大川屋製材所が製材した村上産越後杉を、Woodbox Teraが木取り・かんながけし、カエツ塗装が塗装と仕上げを担当。エイコーンクリエイトがパッケージや販促物を、藤井折箱屋が贈答用の箱を作製しています。村上産越後杉の柔らかな触感と木の香り、職人が手掛けることでさらに磨き上げられた使い勝手の良さが特長。使うほどに手になじみ、風合いが増していきます。
贈答用の包装や箸への文字入れもできます。
詳しくはお問い合わせください。
村上産越後杉という村上ならではの材を用いた箸。
村上を訪れた記念に、お土産にとしてはもちろん、ご自身へもオススメです。
さて、ここからは藤井折箱屋のオリジナル商品を紹介していきます。
ひな人形(大サイズ4,280円、中・小サイズ1,840円 ともに税込)
※写真は大サイズです
※価格は2019年2月現在のものです
村上在住の人形作家が手掛けた、手作りのすわりびな(お内裏様・お雛様)に
藤井折箱屋オリジナルの屏風・台座がセットになっています。
人形のサイズは大・中・小の3種類。
お内裏様とお雛様の組み合わせは自由に選べます。
屏風もさまざまな柄が用意されているので
気に入った組み合わせを探してください。
また、人形の収納ボックス(別売)を使って、写真のように飾ることもできます。
ひな人形は、町屋の人形さま巡り(毎年3/1~4/3)と町屋の屏風まつり(毎年9/15~10/15)の開催期間中に販売します。自身へのお土産としてももちろん、還暦や古希といった年祝い、銀婚式等の結婚周年祝いとして買い求められる方も多いとのこと。
土瓶(550円・税込)
※価格は2019年2月現在のものです
ひな人形と同じ作家が手掛ける布製の土瓶。
コロンとしたフォルムと素朴な柄が愛らしい手作りの品です。
藤井折箱屋オリジナル屏風・台紙付き(790円・税込)もあります。
普段の生活では、あまり触れることのない折箱の世界。
しかし、その扉を開けてみれば、人の手が作り出す温かな世界がありました。
ひな人形をしまう、むすび箸を包む、丁寧に作られた「箱」。
こちらにもどうぞ注目してください。
藤井折箱屋
所在地 村上市小国町1-8
電話番号 0254-52-2717
営業時間 9:00~17:00
定休日 不定休