HOMEおすすめ特集 > むらかみやげ

むらかみやげ むらかみやげ

新潟県村上市で生まれ
全国・世界で愛されている逸品の数々。
作り手の情熱、商品に込められた想い
などとともに紹介します。

 


記事中で紹介している商品価格・店舗情報等は
取材当時のものです。あらかじめご了承ください。

 

 

こちらもご覧ください!
もらってうれしい・贈って喜ばれる
村上の定番土産といえばコレ!

 

%e6%9d%91%e4%b8%8a%e7%89%9b%e3%83%9c%e3%82%bf%e3%83%b3 %e9%ae%ad %e5%9c%b0%e9%85%92 %e6%9d%91%e4%b8%8a%e8%8c%b6 

%e3%81%8a%e8%8f%93%e5%ad%90 %e6%9d%91%e4%b8%8a%e6%9c%a8%e5%bd%ab%e5%a0%86%e6%9c%b1 %e7%be%bd%e8%b6%8a%e3%81%97%e3%81%aa%e5%b8%83

 

2024/11/05

ゆりの会 企業組合

%e3%82%86%e3%82%8a%e3%81%ae%e4%bc%9aimage

今や全国に千二百カ所以上*ある「道の駅」。運転中の休憩や地域のさまざまな情報が得られるだけでなく、その土地ならではの特産品や名物を扱う売店や直売所、地元食材を用いた食堂やカフェなどがあるのも人気の理由の一つです。
*全国「道の駅」登録数は1,221駅(2024年8月7日現在)国土交通省ホームページより

村上市内には3カ所ある道の駅ですが、今回紹介する道の駅 神林(穂波の里)には「とれたて野菜市かみはやし」という直売所が併設されています。こちらで好評なのが、旬の地場野菜と地元の元気な母ちゃんたちが働くゆりの会 企業組合が作った笹団子やまんじゅうといった素朴なお菓子です。
(取材日:2024年10月18日)

 

母ちゃんたちの願いが叶った農産物加工施設


JAかみはやし女性部有志(ゆりの会 企業組合の前身)が、当時あったAマートの軒下で「とれたて市」を開始したのは平成6(1994)年のこと。旬の野菜・果物は多くの方に喜ばれましたが、冬季間はどうしても品薄になり、また余剰農産物を活用したいとの思いもあり、漬物や切り餅などの加工品を作ろうと考えます。

 

%e6%a2%85%e5%b9%b2%e3%81%97
ゆりの会が発足当初から作り続ける梅干し・らっきょう漬けなどの漬物には根強いファンも多いです

加工品を作るには、その加工施設が必要でした。女性部有志は、旧神林村[かみはやしむら]村長へ施設の建設を要望。その願いは叶い、平成13(2001)年に道の駅 神林(穂波の里)が出来るにあたり、同敷地内に農産物直売所(とれたて野菜市かみはやし)や食堂(穂菜味亭)が造られることになり、そこへ加工施設も建てられることになりました。

道の駅 神林(穂波の里)
https://www.sake3.com/spot/270

とれたて野菜市かみはやし
https://www.sake3.com/spot/1818

穂菜味亭[ほなみてい]
https://www.sake3.com/spot/1868

 

テンペ・米粉 新しい食材との出合い


念願の加工施設が完成し、JAかみはやし女性部有志は平成14(2002)年4月から「ゆりの会」として活動を始めます*。会の名に付けたユリは、平成の大合併で村上市に編入した神林村の村の花。地域への想いと誇りが込められています。
*企業組合として法人化するのは平成18年(2006年)

 

%e3%83%86%e3%83%b3%e3%83%9a
蒸した大豆をテンペ菌で発酵させて作るテンペ。納豆とは違い、匂いや粘りはなく、大豆本来の淡白な味で、他の食材の風味を生かすことができます。栄養価が高く、消化がいいのもうれしい特徴の一つ

加工品を手掛けるにあたっては、新潟県農業大学校(新潟市西蒲区)で研修を受けるなどして勉強を重ねました。学校から、当時ほとんど知られてなかったインドネシアの伝統発酵食品「テンペ」を紹介され、それは現在もゆりの会の商品には欠かせないアイテムになっています。

 

%e7%b1%b3%e7%b2%89%e3%83%91%e3%83%b32
米粉100%のパン。小麦にはない食感と香りが楽しめます

また、米粉を使ったパン作りも農業大学校で学び、こちらも看板商品の一つです。「小麦アレルギーがある人でも安心して食べられるパンを」の思いで、作るのが難しいとされる米粉100%のパンも手掛けています。

ゆりの会の理念に「消費者に喜ばれることが、母ちゃん達の喜び。」(パンフレットより一部抜粋)とあるように、母ちゃんたちを突き動かしてきたのは、商品を手に取ってくれた人たちの笑顔です。これからも地元農産物を使った心温まる商品で、皆さんを笑顔にしてくれることでしょう。

 

ゆりの会 人気商品


%e7%ac%b9%e5%9b%a3%e5%ad%901

笹だんご
1個150円/5個束750円(ともに税込)

新潟土産といえば笹団子。ゆりの会の「笹だんご」は、地元産こがねもち粉に地元で摘んだヨモギを合わせ、同じく地元で採れた笹の葉に包み蒸し上げています。歯応えがよく、笹とヨモギの香りが清々しい一品。粒あんとこしあんの2種類あります。

 

%e3%83%86%e3%83%b3%e3%83%9a%e9%a5%85%e9%a0%ad2

写真左から時計回りで
テンペまんじゅう かぼちゃ
(120円・税込)
テンペまんじゅう きんぴら
(150円・税込)
テンペまんじゅう 黒糖(90円・税込)

ゆりの会が創業時から作り続けている「テンペまんじゅう」は、定番の黒糖やかぼちゃの他にも、桜あんやきんぴら、野沢菜などがありバリエーション豊か。こぶし大で素朴な見た目ながら、生地はふっくらモチモチ。食べ応えがあります。

 

%e7%b1%b3%e7%b2%89%e3%83%91%e3%83%b31

写真左から
米粉100%パン
くるみ(600円・税込)
米粉100%パン 
よもぎ(650円・税込)
米粉100%パン レーズン(600円・税込)
※米粉100%パン プレーン(550円・税込)もあります

地元産米粉100%で作ったパンは、しっとりモチモチしたクラムが特徴。トーストすれば、表面はカリカリッでさらにもっちりとした食感に変わり、米粉の優しい甘みも引き立ちます。土・日限定のあんドーナツ・カレーパンもオススメ。

 


 

ゆりの会が手掛ける商品は、道の駅 神林(穂波の里)併設の「とれたて野菜市かみはやし」で販売されているほか、電話でのお取り寄せや「ふるさと村上応援寄附金」(ふるさと納税)の返礼品にもなっています。

 

%e6%96%bd%e8%a8%ad%e5%a4%96%e8%a6%b3

ゆりの会 企業組合

所在地 村上市九日市809
電話番号 0254-66-8171
※加工施設での販売は行っておりません

 

2024/06/10

HATSUME[ハツメ]

hatsumeimage-01

2024年も6月に入り、新潟県村上市も梅雨入り目前。この時期特有の高温多湿には気がめいります。そんな日に、体調を崩すような我慢は禁物ですが「気分だけでも晴れやかでいたい」と思ったら、香りの力を借りてみるのはいかがでしょう。

村上市の山々に自生するクロモジ、植林されたスギ・ヒノキといった樹木の枝葉からエッセンシャルオイルを製造しているHATSUME[ハツメ]。身近な植物に内在している香りを抽出し、日々の暮らしに潤いを与えてくれる製品について、ラボへおじゃまして話しを伺いました。
(取材日:2024年5月16日)

 

研究で得た知見を生かして


村上市街地にある一軒家、ここであの清々しい香りがつくられているというのだから驚きです。HATSUMEの技術担当である富樫万理さんの自宅、普段は料理を作るキッチンがラボ(研究室)です。この日もコンロの上では、家庭ではまず使わない大きな寸胴[ずんどう]が炊かれ、熱を帯びた香りが漂っています。

 

%e5%af%8c%e6%a8%ab%e4%b8%87%e7%90%86%e3%81%95%e3%82%93
富樫万理さん

水産科学博士の富樫さんは、静岡県浜松市の大学院大学で准教授をしていた時、研究の副産物である植物の香りに着目し、大学発ベンチャー「サクラ・ラボラトリー」を起業します。その後、結婚を機に村上市へ移住、香りの題材も村上市や近隣の山々に求めることに。「スギが多い太平洋側の山に比べ、日本海側は広葉樹の雑木が多く、紅葉もきれいで感動しました。」(富樫さん)

 

%e3%82%af%e3%83%ad%e3%83%a2%e3%82%b8%e3%81%ae%e3%82%a2%e3%83%ad%e3%83%9e%e3%82%b9%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%bc
エッセンシャルオイルをもっと手軽に使ってもらえるようにと考案したアロマスプレー。ラベルには、2020年に44歳の若さで亡くなった新潟市出身の画家・井田英夫さんのクロモジの絵が使われています

富樫さんは、ご主人の勧めもあって、NICO(にいがた産業創造機構)の起業者向けセミナーに参加。そこでグラフィックデザイナーの金子敦子さんと出会い、2013年に二人の共同ブランドHATSUMEが誕生しました。富樫さんがつくる香りは、金子さんと協力することで県内各地の手仕事と出合い、桐製のハンガーやクスノキの木端[こば]を入れたバテンレースのミニポーチなど、新たな製品が生まれました。

 

香りを抽出する方法


%e6%8a%bd%e5%87%ba%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e9%81%93%e5%85%b7
富樫さんが水蒸気蒸留法で用いる装置

香りにまつわる製品を手掛けているHATSUMEで、その香りのもとになるのが植物から抽出するエッセンシャルオイル(精油)です。エッセンシャルオイルは「水蒸気蒸留法」と呼ばれる方法で抽出しています。

 

%e7%b2%89%e7%a0%95%e3%81%97%e3%81%9f%e3%82%af%e3%83%ad%e3%83%a2%e3%82%b8
乾燥させ、細かく砕いたクロモジの枝

クロモジやスギ、ヒノキといった木々の枝*を乾燥させたものを細かく砕き、蒸気を当て、香り成分を含んだ蒸気(混合物)を取り出します。蒸気は水で冷却し、水とエッセンシャルオイルに分かれたところで取り出します。
*スギやヒノキは枝だけでなく葉も使用します

 

%e3%82%af%e3%83%ad%e3%83%a2%e3%82%b8%e3%81%ae%e6%8a%bd%e5%87%ba%e6%b6%b2
二層に分かれた水とエッセンシャルオイル

蒸留中は、雑臭が出ないように時間をかけてじっくりと蒸気を当てます。こうして採れるエッセンシャルオイルは、クロモジの場合だと10kgの枝から約20㎖程度とのこと。これからさらに、蒸留臭を消すため約1カ月寝かせてようやく完成します。

エッセンシャルオイルは、そのままはもちろん、ルームスプレーやハンドクリームといった香りを生活に採り入れやすい製品にも加工します。リラックスやリフレッシュなど香りの効果はさまざまですが、村上の自然が感じられるアイテムとしてお土産にしてもいいですね。

 

「HATSUME」のアロマ製品


%e6%8f%90%e4%be%9b_%e8%b6%8a%e5%be%8c%e3%81%ae%e9%bb%92%e6%96%87%e5%ad%97%e7%b2%be%e6%b2%b9
画像提供:HATSUME

越後の黒文字エッセンシャルオイル(村上市産)
1㎖ 2,200円/3㎖ 5,500円(ともに税込)

村上の秘境・高根の山に自生するクロモジの枝を蒸留して抽出した、100%天然由来のエッセンシャルオイルです。クロモジの香りの主成分であるリナロールには、リラックス効果があるといわれ、入浴時に湯舟に2~3滴垂らしたり、寝室で使用するのもいいそうです。エッセンシャルオイルは、他にも「杉」・「檜[ヒノキ]」・「月桂樹」・「匂辛夷[ニオイコブシ]」があります。
※杉・檜・月桂樹・匂辛夷は村上市産です
※月桂樹・匂辛夷は数量限定です。売り切れの際はご容赦ください

 

%e6%8f%90%e4%be%9b_%e3%83%8a%e3%83%81%e3%83%a5%e3%83%a9%e3%83%ab%e3%82%a2%e3%83%ad%e3%83%9e%e3%82%b9%e3%83%97%e3%83%ac
画像提供:HATSUME

ナチュラルアロマスプレー 黒文字
30㎖ 1,320円/100㎖ 3,300円(ともに税込)

エッセンシャルオイルをもっと生活に採り入れやすくしたい、との思いから生まれたアロマスプレー。アルコール不使用のため、クロモジ本来の爽やかな香りが楽しめます。室内はもちろん、車内の臭いが気になる時にもオススメです。

 

%e6%8f%90%e4%be%9b_%e3%82%a2%e3%83%ad%e3%83%9e%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%83%89%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a0
画像提供:HATSUME

アロマハンドクリーム
20g 1,980円・税込

香料に村上市産クロモジのエッセンシャルオイルをぜいたくに使用した、爽やかな香りでつけ心地も軽いハンドクリームです。持ち運びしやすいサイズなので、いつものかばんに入れておけば、外出先でも潤いと香りでリフレッシュできます。

 

%e6%8f%90%e4%be%9b_%e3%82%a2%e3%83%ad%e3%83%9e%e3%82%a8%e3%83%83%e3%82%b0

%e6%8f%90%e4%be%9b_%e3%82%a2%e3%83%ad%e3%83%9e%e3%82%a8%e3%83%83%e3%82%b0%e8%a3%85%e9%a3%be
画像提供:HATSUME

アロマエッグ
1個 960円・税込

村上市産いわふね杉を使い、就労支援事業所クロスウォークが手作業で仕上げた、滑らかな手触りの卵型ディフューザー。上部のへこみにエッセンシャルオイルを数滴垂らし、寝室や玄関などの香りを楽しみたいスペースに置いてください。

 


 

HATSUMEの製品は村上市内の下記店舗で取り扱っています。
※取扱商品は店舗によって異なります

村上駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」
https://www.sake3.com/spot/1893

よはくや
https://www.sake3.com/spot/10096

山上染物店
https://www.sake3.com/spot/132

サードプレイス ふくちゃcafe
https://www.sake3.com/spot/17238

オンラインでの購入も可能です。
※下記をご参照ください

 

%e6%8f%90%e4%be%9b_hatsumeimage
画像提供:HATSUME

HATSUME[ハツメ]
https://www.sake3.com/spot/2001

公式サイト
http://sakuralabo.com/hatsume/

公式オンラインショップ
https://hatsume.thebase.in/

 

2024/02/05

池野漆工芸[いけのしっこうげい]

image

新潟県村上市が誇る伝統的工芸品(経済産業大臣指定伝統的工芸品)の一つ、村上木彫堆朱。江戸中期に確立された技術は、木地師・彫師・塗師といった職人たちの手で守られ、現代まで受け継がれてきました。

村上木彫堆朱について
https://www.sake3.com/speciality/tsuishu9

塗師だった父から学び、その技術や知識を深めて、ついには村上木彫堆朱 塗り部門の伝統工芸士に認定された池野律子さん。父から継いだ店舗兼工房には、池野さんから発せられる創作の喜びが詰まっていました。
(取材日:2023年12月14日)

 

村上木彫堆朱で初の女性伝統工芸


%e6%b1%a0%e9%87%8e%e3%81%95%e3%82%932
池野漆工芸の池野律子さん

池野漆工芸は、律子さんの父・陽一さんが自身の父親(律子さんの祖父で、同じく村上木彫堆朱の塗師)から独立して構えた店。塗師として働く両親を見て育った律子さんは、学校卒業後、ごく自然に家業を手伝うようになります。父に師事して塗りを学び始め、子育てなどで中断する期間もありつつ、再び村上木彫堆朱の塗師として戻ってきました。

 

%e4%bc%9d%e7%b5%b1%e5%b7%a5%e8%8a%b8%e5%a3%ab%e8%aa%8d%e5%ae%9a%e6%9b%b8
店内に掲げられた律子さんの伝統工芸士認定書

父亡き後、母とともに店を切り盛りしていた律子さんのもとに、古い友人からおあつらえの注文が入ります。頼まれたのはパーティーなどで使用するクラッチバッグ。バッグ本体に施す彫りや塗りはもちろん、口金や内装の細部に至るまでを友人と話し合い、時間をかけて納得のいくものを作り上げました。「この依頼がきっかけで、自分の仕事に自信と喜びが感じられるようになった」と律子さんは話します。

勢いを得た律子さんは、周囲の勧めもあって伝統工芸士の認定試験を受け、見事合格。2009年に村上木彫堆朱で初の女性伝統工芸士になりました。その後も、村上木彫堆朱の女性職人で結成された「華からくさの会」の主宰を務め、全国の女性伝統工芸士を紹介する展示会などにも積極的に参加、村上木彫堆朱の魅力を伝えています。

 

工房見学 ~中研ぎ


村上木彫堆朱の「堆」には積み重ねるという意味があり、その字に違わず、幾度も漆を塗り重ねることにより、堅固で奥深い艶を生み出します。今回は塗りの工程の一つ、中研ぎ[なかとぎ]*の様子を見せてもらいました。
*中塗り研ぎ[なかぬりとぎ]とも

 

%e4%bd%9c%e6%a5%ad%e3%81%99%e3%82%8b%e6%b1%a0%e9%87%8e%e3%81%95%e3%82%93%e3%83%93%e3%83%8b%e3%83%bc%e3%83%ab%e9%9a%a0

%e7%a0%a5%e7%9f%b3 %e7%a0%94%e3%81%8e%e5%87%ba%e3%81%97
(左)工程により使い分ける合砥[あわせと]
(右)指の感触を頼りに余分な錆漆を研ぎ落とす

村上木彫堆朱は、製品によっても異なりますが、塗りだけでも10以上の工程があり、漆を塗っては乾燥させ、その後に研ぐを繰り返します。中研ぎは、これまでの作業でついた傷等に錆漆[さびうるし]*を付けて乾燥させたのち、全体を平らかにするため砥石で研いでいく工程です。
*漆に砥の粉[とのこ]を混ぜたもの

指先ほどの小さな砥石を持ち、小箱の表面をシュリッシュリッと研いでいきます。何でもないような作業に見えますが、細かい彫り一つ一つに砥石を当て、指の腹で感触を確かめながら、少しずつ凹凸を整えているのです。

 

%e7%a0%94%e3%81%8e%e5%87%ba%e3%81%97%e5%be%8c1
2024年の干支・辰[たつ]が彫られた総彫りの小箱

途中、研ぎ終えた部分に触らせてもらいましたが、その違いはごくわずかにしか感じられません。目に見えない凹凸を探り、少しずつ研いで整えて、また次の塗りへ。村上木彫堆朱は、こうした手間と時間によって美しい漆をまとい、その後は私たちが使うことで艶が出て、さらに輝く、時を越えて愛してゆけるものなのです。

追記:制作中だった小箱(龍の図 堆朱小箱)は、第22回 関東伝統工芸士会作品コンクールに出品され、関東伝統工芸士会長賞を受賞しました。

 

池野律子さんの仕事


%e6%a1%9c%e3%81%ae%e5%b0%8f%e7%89%a94

%e6%a1%9c%e3%81%ae%e9%a6%99%e5%90%88 %e6%a1%9c%e3%81%ae%e5%b0%8f%e7%89%a92

大きな写真上から
手鏡(55,000円・税込)
香合(220,000円・税込)
帯留め(6,600円・税込)
スカーフ留め(7,700円・税込)
バレッタ(16,500円・税込)

「桜の文様が好き」と話す池野さん。父の代から彫りを依頼している富樫春男さん(伝統工芸士)にイメージを伝え、どのような彫りを施すか、毎回話し合って図柄を決めています。手鏡・香合は、木地全体に彫りを入れる「総彫り」で、香合の内側は金磨塗[きんまぬり]で華やかに仕上げています。桜花の球(おしべ)まで表現した繊細な彫り・塗りはじつに見事です。

 

%e3%83%8d%e3%83%83%e3%82%af%e3%83%ac%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%83%81%e3%83%a7%e3%83%bc%e3%82%ab%e3%83%bc2

ネックレス・チョーカー
塗り(4,400円~・税込)
彫り(5,500円~・税込)

池野さんが得意とするアクセサリー。ペンダントトップには、縁起の良い麻の葉などの地紋や椿・桜といった可憐なモチーフを。艶やかな漆塗りのチョーカーは大振りで存在感があり、顔の周りを優しい光りと艶で明るく引き立ててくれます。
※チェーンや紐は付け替えることができます(一部アイテムは不可)

 

%e3%83%94%e3%82%a2%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%82%a4%e3%83%a4%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b02

ピアス・イヤリング
4,400円(税込)~11,000円(税込)

村上木彫堆朱を身に着けるなら、ピアスやイヤリングといったイヤーアクセサリーから始めるのがいいかもしれません。池野さんが手掛ける村上木彫堆朱のピアス(イヤリング)は、ぜいたくな本堆朱や艶やかな色漆を施したものなど多彩です。
※ピアス・イヤリングは金具を付け替えることができます(一部アイテムは不可)

 

 

%e5%ba%97%e8%88%97%e5%a4%96%e8%a6%b3

池野漆工芸

所在地 村上市長井町4-17
電話番号 0254-52-2801
営業時間 10:00~17:00
定休日 不定休
駐車場 4台

公式Instagram
https://www.instagram.com/ikenori121/

 

先頭に戻る