創建、天文9(1540)年に行海(ぎょうかい)上人が摂津国(大阪)から勧請して、安良町に祀ったといわれている。その後、寛文7(1667)年、城主・榊原式部大輔政倫(さかきばらしきぶのたゆうまさとも)が、現在地に移し、安良町の跡地には稲荷神社を建てたとされる。
片町に庚申堂を移したゆえんは、その地が村上城下の中心「札の辻」(大町と上町と安良町の接点)から見ると表鬼門に当たることからで、城下の鬼門封じのためである。庚申信仰は古代中国に発祥し、魔除けや悪鬼封じなどの目的で、村外れや辻によく祀られるが、堂を建立するものは非常に少ない。安政6(1859)年の建立である。
●真言宗
庚申堂(こうしんどう)
所在地 村上市片町4-32