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むらかみやげ むらかみやげ

新潟県村上市で生まれ
全国・世界で愛されている逸品の数々。
作り手の情熱、商品に込められた想い
などとともに紹介します。

 


記事中で紹介している商品価格・店舗情報等は
取材当時のものです。あらかじめご了承ください。

 

 

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もらってうれしい・贈って喜ばれる
村上の定番土産といえばコレ!

 

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2022/06/20

里山工房 ふくふく

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豊かな自然に囲まれた新潟県村上市。その賜物の一つである山菜は、雪解けのフキノトウに始まり、季節が移り変わってゆくにつれ、さまざまな山菜が芽を出し、食卓を彩ります。

例年5~6月は、村上はワラビの季節です。里山工房 ふくふくの野澤夫妻も週末はワラビ採りに出かけ、一年分の収穫と仕込みを行います。確かな目利きと丁寧な仕事で人気を博す、里山工房 ふくふくの山菜とその加工品。時間や手間を惜しまないおいしさが多くの人を魅了しています。
(取材日:2022年6月5日)

 

手間を惜しまない、本当のおいしさ


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(写真左から)野澤始さん・キヨミさん。
※撮影のためマスクを外しています

野澤始さん・キヨミさん夫妻が“第二の人生”として里山工房 ふくふくを開業したのは、始さんが長らく勤めた会社を定年退職した2018(平成30)年のこと。村上のものを使い、添加物や保存料を使わない昔ながらの製法で、なにより自分たちが食べたい物を作りたいという想いからでした。

 

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キヨミさんがリュックサックいっぱいに摘んだワラビ。

二人が手掛ける商品は、昔から村上の家庭で食べられてきたものばかり。山菜やトチノミ、柿といった山あいや里山の恵みを摘み取り、時間をかけて、手間をかけて、丁寧に作り上げています。

 

二人三脚での商品づくり


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長さや太さで分けられたワラビ。

この日、野澤夫妻は朝から市内の里山へ出掛け、約20kgものワラビを収穫してきました。生の山菜は直売所やショッピングサイトを通じて販売。長年山菜採りに親しんできた二人の山菜は、その目利きの確かさで多くのファンを得ています。

 

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「干し柿チョコレート くろ太のしっぽ」(下記参照)のモデル・くろ太。

また、丁寧に処理して塩蔵した山菜、さらにそれを用いた加工品と商品も徐々に増えてきました。コロナ禍で卸先がなくなった山菜は、オリーブオイルに浸けて瓶詰めに。干し柿は、日本酒の風味をまとわせチョコレートで包みました。こうすることで、これまで山菜や干し柿になじみがなかった人も手に取ってくれるようになったそうです。

 

里山工房 ふくふくのオススメ


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とち餅大福・とちもち

村上市奥三面(おくみおもて)周辺で採れるトチノミを熟練の手技でアク抜きし、地元産こがねもちとつき合わせて、風味豊かなとち餅に仕上げました。大福には自家製の粒あんがたっぷり入っており、トースターで少しあぶってから食べるのもオススメです。

 

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ふきのとうオリーブオイル漬
山菜ミックスオリーブオイル漬

塩抜きした塩蔵の山菜を刻み、笹川流れの藻塩で味付け、オリーブオイルに浸けたものです。フキノトウは柔らかい芽を厳選し、爽やかな苦みを閉じ込めました。山ウド・ワラビ・コゴミ等が入った山菜ミックスは、シャキッとした食感が楽しめます。パスタソースとして、トーストやご飯にそのままのせてもおいしくいただけます。

 

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干し柿チョコレート くろ太のしっぽ

村上市関口で採れた渋柿を一つ一つ丁寧に天日干しし、村上の銘酒・大洋盛に浸け込みました。周りを覆うチョコレートにはクーベルチュールを使用し、滑らかな口どけの大人のお菓子に仕上げています。

 

里山工房 ふくふくの商品は、下記のショッピングサイト等で購入できます。
●食べチョク
●POCKET MARCÉ
●YAHOO! ショッピング
●新潟直送計画

 

村上の野山に育つ自然の恵みを摘み取り、昔ながらの手法で丁寧に作った里山工房 ふくふくの商品。ここ村上で食べ継がれてきたものが、今の感覚に合ったアレンジでさらに魅力が増し、そのおいしさは全国に広がっています。

 

 

里山工房 ふくふく
所在地 村上市松原町1-3-23
※店舗(作業所)での販売は行っておりません

 

2021/10/10

桃川農園

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はさがけ米の収穫。1条刈りバインダーを使い、根気よく刈っていきます。

 

8月下旬に始まった村上市内の稲刈りも、10月上旬にはそのほとんどが刈り終わり、「新米」のシールを貼った令和3年産米も店頭に並び始めました。

今回紹介するのは、村上市桃川の専業農家・佐藤譲(ゆずる)さんが営む桃川農園。佐藤さんの想いがいっぱいに詰まった米・野菜には、食べた人を“おいしい”以上に満たす何かがあるようです。
(取材日:2021年9月27日)

 

うま味のある“昔の味”を求めて


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この日、佐藤さんは自宅近くの田んぼで、はさがけ米の収穫を行っていました。使用するのはバインダーという収穫機。4~50年前の器機がここでは現役です。

1反(10アール)の田んぼは、コンバイン*ならばものの十数分で刈り終わりますが、佐藤さんは2時間以上かけて収穫します。とかく稲刈りは大変ですが、佐藤さんは全身から汗を吹き出しながらバインダーを操り、田んぼの中を歩き続けます。
*農作物(米や麦など)の刈り取り・脱穀・選別を行う乗用の大型農機具のこと

 

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バインダーで刈り取った稲は、写真のように結束されて放出されます。

 

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この束を稲架(はさ)に掛け、秋の陽光と風で自然乾燥させれば、佐藤さんが目指す“昔の味”「村上市桃川産コシヒカリ はさがけ米」の出荷はもう目前です。

 

手間を惜しまない農作物づくりを実践


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現在51歳の佐藤譲さん。45歳の時に勤めを辞め、桃川農園を起業しました。「若い頃からやってみたかった」という専業農家、かつて自分が食べて心底「おいしい」と感じた米・野菜・果物を作ろうと手間を惜しまずにやってきました。

 

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その一つがこのはさがけ米。そのおいしさを、佐藤さんは「お日様の匂いがする、香ばしい米」と表現します。収穫から続く作業の煩雑さは前述しましたが、それに加えて桃川農園では、はさがけ米を無農薬・無化学肥料で育てるため、さらに手間がかかります。それでもその手間にこだわり、おいしさを追求するのは、ひとえに「楽しみに待っている人がいる」から。佐藤さんの挑戦はこれからも続きます。

 

桃川農園 こだわりの商品


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画像提供:桃川農園

村上市桃川産コシヒカリ はさがけ米
(精米2kg 2,160円・税込)

農薬・化学肥料を一切使わず、有機肥料のみで育てたコシヒカリ。これをはさがけにし、自然の陽光と風でじっくり乾燥させることで、炊き上がりにお日様の匂いがするような香ばしい米になります。桃川農園・佐藤さんこだわりの米です。

 

 

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画像提供:桃川農園

村上市桃川産特別栽培米 こしひかり
(精米5kg 2,916円・税込)

農薬・化学肥料を5割減で育てた新潟県認証特別栽培米。粘りと甘みがあり、冷めても硬くなりにくいので、普段の食事はもちろん、弁当やおにぎりにもぴったりです。

 

 

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画像提供:桃川農園

焼きいもプリン[絹芋・紅芋・紫芋]
(6個セット 1,980円・税込)

桃川農園が育てた3種類のサツマイモに、オークリッチの平飼い卵を合わせた口当たり滑らかなプリン。サツマイモの自然な甘さ、良質な卵のこくが存分に味わえます。

 

 

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画像提供:桃川農園

冷凍焼きいも
(1パック[2~3本/約600g]1,080円・税込)

じっくり寝かせて甘みを引き出し、昔ながらの石焼きで焼いたサツマイモを真空冷凍に。温めて食べるもよし、半解凍で冷たいスイーツとして食べるのもオススメです。

 

上記商品や季節の野菜・果物はオンラインショッピングサイトから購入できます。
Marchel(マルシェル)
Yahoo!ショッピング
食べチョク

 

桃川農園・佐藤譲さんが追求する「昔の味」とは、自然の中でたくましく成長し、また愛情を注いで育てた米や野菜・果物の味(おいしさ)のことなのかもしれません。佐藤さんが思い描く「昔の味」をぜひご賞味ください。

 

 

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桃川農園
所在地 村上市桃川474
電話番号 0254-75-5529
営業時間 9:00~17:00
定休日 土・日曜日、祝日
駐車場 4台

公式サイト
https://momokawanouen.com/

 

2021/03/05

てまひま工房 山専(やません)

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淡いべっ甲色のとろりとした甘い液体。村上市大毎(おおごと)の山々に自生するイタヤカエデの樹液を煮詰めて作った、極めて希少な国産メープルシロップです。作り手の河面(こうも)専一さんが樹液の採取から製造までを手掛ける大変貴重な品、その奥深い味わいを紹介します。
(取材日:2021年1月22日・2月26日)

 

 

希少な国産メープルシロップ


現在、日本国内で流通しているメープルシロップの約95%はカナダ産といわれています。対して、日本国内で作られているメープルシロップは本当にごくわずか。河面さんが作る山専のメープルシロップも夏前にはほとんどが売れてしまう幻の存在です。

 

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無色透明なイタヤカエデの樹液(画像提供:てまひま工房 山専)

カナダ産メープルシロップの原料はサトウカエデの樹液。しかし、日本ではイタヤカエデの樹液が使われます。イタヤカエデから樹液が採れるのは2月上旬~3月上旬のおよそ1カ月間だけ。採れはじめの樹液は糖度が高く、甘いのが特徴。次第に糖度は下がっていき、3月半ばには樹液も出なくなります。

 

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20ℓ入るポリタンクを背負って雪山を登る(画像提供:てまひま工房 山専)

大毎は村上市内でも有数の豪雪地帯。イタヤカエデが自生する山にも、毎冬たくさんの雪が降り積もります。河面さんは自らスノーモービルを駆って山へ入り、ポリタンクに樹液を集めながら木々を巡ります。雪が厚く残る山の斜面、十数kgにもなるポリタンクを背負って移動するのは想像以上の重労働です。

 

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淡く美しい色合いも魅力の一つ(画像提供:てまひま工房 山専)

採集した樹液は、自宅に隣接する工房でひたすら煮詰めます。無色透明で糖度も1.5%ほどしかないイタヤカエデの樹液*。これを不純物を取り除きながら、1/50程度の量になるまで火にかけます。完成したメープルシロップの糖度は約66%。透明だった樹液はべっ甲のような淡褐色に変わり、上品で甘い香りを放ちます。
*サトウカエデの樹液の糖度は約3%

 

 

「てまひま」だけが生み出せるおいしさ


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撮影のためマスクを外しています

河面さんが自身の工房を開業したのは2012年10月のこと。雪山で飲んだイタヤカエデの樹液に心動かされました。「イタヤの樹液が甘いことは昔から知っていました。この樹液で自分のメープルシロップを作ってみたい。そう思い、日本メープルシロップ協会や山形県金山町でメープルシロップを作っている『暮らし考房』でシロップ作りを勉強しました。」

 

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イタヤカエデ(画像提供:てまひま工房 山専)

工房を構えた後も、河面さんの試行錯誤は続きます。2014年の春には販売もスタートしますが、納得がいく製品が出来るようになるには5度の春を迎えなくてはなりませんでした。「樹液が採れるのは気温5~15℃、寒暖差が大きい方がいい。毎年同じ質・量が採れるわけではないので、どの工程も例年通りとはいきません。また、樹液は採取後2~3日以内に加工しなければ質が変容する、とてもデリケートなもの。シーズンが始まれば、製品が完成するまで気の休まる時はありません。」

 

2021年2月末、ようやくことしのメープルシロップが完成したと聞き、再び工房を訪ねました。ことしは気温の低い日が多かったため、「糖度の質の良い樹液が採れた」と河面さんは話します。2021年2月に完成したばかりのメープルシロップ、数に限りはありますが、ぜひたくさんの方に味わっていただきたいです。

 

 

河面さんのメープルシロップ・メープルサップ


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ピュアメープルシロップ「楓の蜜」(50㎖)

村上市大毎周辺の山々に自生するイタヤカエデの樹液から作った希少なメープルシロップ。軽やかな甘みが特徴で、後口が重くならず爽やか。パンケーキやワッフル、プレーンヨーグルトにかけてもおいしいです。

 

 

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ピュアメープルサップ「楓のしずく」(500㎖/300㎖)

メープルサップとは、加熱滅菌した樹液をそのまま瓶詰めしたもの。イタヤカエデの樹液の糖度は約1.5%。口にすると、かすかな甘みとほのかな木の香りが広がります。

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お湯の代わりに沸かしてコーヒーを淹れたり、白湯にしたり、焼酎やウイスキーの割材にしたりと使い方はさまざま。サップで淹れたコーヒーはほんのり甘く、甘味料を後入れしたものとはちょっと違ったおいしさが楽しめます。一度お試しください。

 

 

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てまひま工房 山専のメープルシロップ・メープルサップは、村上市内の下記店舗でも数量限定で取り扱っています。
朝日みどりの里 物産会館
朝日みどりの里 農産物直売所
益甚

<村上市外>
●ナチュレ片山(本店・ピアBandai店)
http://nature-katayama.jp/[外部リンク]

 

 

てまひま工房 山専
所在地 村上市大毎627
電話番号 0254-75-2132
※工房を訪れる際は事前にお問い合わせください

 

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