むらかみやげ むらかみやげ

新潟県村上市で生まれ
全国・世界で愛されている逸品の数々。
作り手の情熱、商品に込められた想い
などとともに紹介します。

 


記事中で紹介している商品価格・店舗情報等は
取材当時のものです。あらかじめご了承ください。

 

 

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もらってうれしい・贈って喜ばれる
村上の定番土産といえばコレ!

 

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2020/12/28

マルト鮮魚

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新潟県北のまち・村上は、いにしえより続く「鮭のまち」。鮭を使った料理は百を超えるといわれ、今も食卓にはさまざまな鮭料理が上ります。

今回紹介するマルト鮮魚は、塩引き鮭をはじめ、鮭の酒びたしやみそ漬けなど、主に鮭加工品を手掛けています。中でも塩引き鮭は、県内の大手スーパーや関東圏にも並び、多くの方に親しまれている自慢の味。マルト鮮魚が作る村上の伝統食・塩引き鮭、そのおいしさの理由を取材しました。
(取材日:2020年12月1日)

 

 

「どじょうや」の愛称で親しまれた初代


マルト鮮魚の事務所には、いくつかの古い写真が飾られています。その中の一枚に、人懐っこい笑顔をカメラに向ける人物が。足元にはざるに上がったドジョウ、右手に使い込まれた包丁を持ち、目打ちしたドジョウを開いている様子を撮ったものです。

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この人物の名は佐藤藤吉さん。現社長の高祖父で、いつも店先でドジョウをさばいていたことから「どじょうや」の愛称で親しまれていました。マルト鮮魚の前身は生魚や塩干物を買って加工し、行商人に卸すという商いをしていたそうです。

 

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撮影のためマスクを外しています

現在の社長、佐藤隆司さんは藤吉さんから数えて4代目。大学卒業後は東京・築地でマグロの仲買として働き、25歳で帰郷。父である3代目とともに、まちの鮮魚卸から鮭をメインとした各種加工品を製造する店へと経営のかじを切りました。

「黙っていても物が売れる時代ではなくなりました。村上の風土が培ってきた文化と自分たちの手で付加価値をつくり上げ、食べていただくにあたって意味があるものを作っていかないと。」(隆司さん)

 

 

塩引き鮭へのこだわり


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マルト鮮魚の社屋3Fは鮭の干し場になっており、例年12月は鮭でいっぱいになるとのこと。この日も、塩漬け~塩出しを終えた鮭が寒風を受けて揺れていました。

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風が通り抜ける造りになっている干し場からは、村上の旧市街や村上城跡、三面川までぐるりと見渡せます。

 

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画像提供:マルト鮮魚

マルト鮮魚の塩引き鮭作りは、北海道沖で鮭が捕れはじめる9月初旬から始まります。脂ののった身質のいいオスの秋鮭を使い、村上伝統の止め腹*で内臓などを取り出し、塩をすり込んだのち1週間ほど寝かせます。
*腹を裂ききらず一部をつないだままにすること。城下町である村上では「切腹」を忌み嫌い、そのようにさばくといわれています

 

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寝かせた鮭は、その後丁寧に塩出しされ、尾を上にして*数日間かけて干し上げます。
*「首吊り」を忌み嫌い、尾の付け根に荒縄を巻き、頭を下にして干します

「すべての工程が塩引き鮭作りには必要なものですが、中でも肝要なのは塩出しの工程です。ここで鮭のうま味を引き出し、寒風に晒して干すことにより、おいしさが凝縮されます。」(隆司さん)

確かな目利きで選ばれた鮭と長年受け継がれてきた技、そして独特な村上の冬の気候(寒冷多湿)がマルト鮮魚の塩引き鮭を作り上げます。

 

 

マルト鮮魚のイチオシ


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塩引鮭 切身パック
1切(460円)、2切(510円)、4切(780円)があります ※全て税込

北海道産の脂ののった身質のいい秋鮭を使用し、丹念に仕上げた塩引き鮭。これを食べやすい切り身にして真空パックに。ふっくらとした食感とほどよい塩味、かむほどに鮭のうま味があふれてきます。

 

 

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鮭の酒びたし(80g 1,200円・税込)

近海で捕れた身のしっかりとした鮭を使用し、うま味をぎゅっと凝縮させた鮭の酒びたし。そのまま食べてもよし、少量の日本酒やみりんに浸すもよし。「細かく刻んで、もち米と炊き込んでもおいしいですよ。」(隆司さん)

 

 

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鮭の味噌漬け(4切パック 840円・税込)

5kg台の身の大きい、脂ののった北海道産秋鮭を使用。地元のみそを使い、風味豊かで味わい深い一品に仕上げています。普段の食卓にはもちろんのこと、冷めてもふっくら柔らかいので弁当のおかずにもオススメです。

 

これらの商品はマルト鮮魚の店頭でも買えるほか、公式サイトでも購入可能です。
https://maruto-sengyo.com/item/

 

 

マルト鮮魚
所在地 村上市庄内町5-24
電話番号 0254-53-2932(代)
営業時間 8:00~17:00
定休日 水・日曜日、祝日
公式サイト  http://www.maruto-sengyo.com/ 

 

2019/12/16

岩船港鮮魚センター

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瀬波温泉街の立ち寄りどころの一つ、岩船港鮮魚センター。広い店内には、旬の鮮魚をはじめ、干物やみそ漬けなどの店独自の加工品も豊富にそろい、多彩なアイテムがひしめき合います。

 

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また、食事処(海鮮処 番屋)や軽食を提供するフードコート、地元の採れたて野菜を扱う直売所、和菓子店なども併設。村上の旬の美味をその場で味わえたり、ここでしか手に入らない佳味・珍味も買い求めることができます。

 

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岩船港鮮魚センター創業当時から勤め、現在は代表取締役社長の安宅 謙(あたか ゆずる)さん。岩船港鮮魚センターは、今から約40年前に岩船港の仲買人10名が集まって創業。安宅さんは高校卒業と同時に入社しました。

仲買人という目利きが買い付けてくる魚介が並ぶということで、創業当時から扱う商品には格別の自信をもっています。「魚離れ」と言われて久しい現在でも、おいしい・安いはもちろんのこと、専門店ならではの圧倒的な品ぞろえでお客様を喜ばせたいと安宅さんは話します。

 

それでは、岩船港鮮魚センターで人気のお土産を紹介していきましょう。

 

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干物各種

店内の一角を占める、岩船港鮮魚センターの干物コーナー。常時30~40種類もの地魚・旬の魚を使った干物がずらりと並んでいます。

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サバやホッケといった定番から、寒くなるこれからがおいしいハタハタや地元で捕れたヤナギガレイ、脂ののったギンザケやトラウトサーモンの半身干しといった豪快な干物も専門店ならではです。

 

 

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みそ漬け・西京漬け

ギンザケ・マス・アトランティックサーモンのそれぞれのみそ漬け・西京漬けを販売。漬け床は店のオリジナル。特にみそ漬けのみそにはこだわり、奈良橋醸造の「きうにみそ」を使い続けています。

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イチオシはギンザケのみそ漬け。ふっくらとした身は脂がのっていてジューシー。独自調合の漬け床は上品な味わいで、ギンザケのうま味を最大限に引き出します。買ってから2~3日目がちょうどよく漬かっているとのこと。お土産にはもちろん、お歳暮などの贈答品にも人気です。

 

上記の干物やみそ漬け・西京漬け、たらこ・すじこなどの人気商品は、岩船港鮮魚センターのオンラインショップでも購入可能です。

 

 

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新鮮な魚介類

岩船港鮮魚センターといえば、なんといっても鮮度抜群の魚介類。地元・岩船港で水揚げされたものを中心に、全国から集まった旬の鮮魚が並び、見ているだけでもワクワクします。

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この日は、岩船港で揚がったばかりのズワイガニが並んでいました。まだ脚をばたつかせるほど活きがよく、ケースをのぞく人からは驚きの声が上がっていました。

 

創業以来、魚を扱う大型専門店として豊富な品数と買い求めやすい価格、そして何より「おいしい魚」を提供してきた岩船港鮮魚センター。プロの目利きで選り抜かれた品々を、ぜひ一度ご賞味ください。

 

 

 

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岩船港鮮魚センター
所在地 村上市瀬波温泉3-6-38
電話番号 0254-52-1261
営業時間 8:30~17:00
定休日 不定休
公式サイト >>> http://www.iwafune.or.jp/

 

2019/06/10

笹川流れ地魚処 天ぴ屋

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一年を通じ、多くの観光客が訪れる名勝・笹川流れ。約11kmにわたって続く海岸線は、四季折々、刻一刻とその表情を変え、いつ訪れても素晴らしい景色を見せてくれます。

笹川流れ
https://www.sake3.com/spot/78

 

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笹川流れ遊覧船は、笹川流れに点在する奇岩・開門等の絶景を海側から眺めることができる、市内でも人気の観光スポット。個人客はもちろん、大型バスも日に何台もやってきます。

笹川流れ観光汽船
https://www.sake3.com/spot/177

 

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今回紹介する、笹川流れ地魚処 天ぴ屋は、笹川流れ遊覧船の乗り場に併設された店舗です。目の前の海で揚がった新鮮な地魚を使い、一夜干しなどの干物、薫製等を製造販売しています。遊覧船の出航を待つ人たちが試食をしたり、下船後にお土産を買う人たちでにぎわいます。

 

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遊覧船や天ぴ屋など、一帯の施設を経営する笹川流れ観光汽船の社長・渡辺美紀子さん。接客や遊覧船の案内、商品の梱包等々、一時も止まることなく笑顔で動き続けるパワフルな女性です。

 

忙しく動き回る中、天ぴ屋の商品について尋ねると、一言簡潔に「なしは無し!」と言い切ります。

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なしは無し = 価値のないものはない。地元・笹川流れで捕れた新鮮な魚でも、サイズや数がそろわないもの・扱いが難しいものなどは流通することなく廃棄されることも。

 

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天ぴ屋では、こういった魚に手間をかけて加工し、付加価値をプラスしてから販売。そうすることで、流通ルートに乗らない魚や「骨があって食べにくい」「調理が面倒」などと敬遠される魚も笹川流れの名物として、多くの方に買い求められるようになりました。今では、温めるだけですぐに食べられる焼き魚のパックや「秘伝スモーク」シリーズが人気を博しています。

 

今回は、天ぴ屋で特に人気の高い3商品を紹介します。

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おつまみセット(小300円、大500円・ともに税込)
※内容は季節によって異なります

炭火でじっくりと焼いた地魚が5~6種類入ったお得なセット。電子レンジで温めるだけ、すぐに食べられるのがうれしいですね。

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この日、私が買ったおつまみセット(小)には、鮭・カナガシラ・コダイ・アジ・ニギス・ヤナギカレイが入っていました。酒の肴に、お弁当のおかずに……。手軽でいろいろな用途に使えます。

 

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海鮭 醤油干し切り身(600円・税込)

天ぴ屋オリジナル商品の一つ。村上といえば塩引き鮭が有名ですが、こちらはしょうゆ干し。海で捕れた鮭を、しょうゆベースの特製だれに漬け込み、天日で干し上げます。渡辺さんの母が考案し、およそ40年以上も作り続けられている隠れた逸品です。

 

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笹川流れ 秘伝スモーク各種(500円~・税込)

天日干しした魚に、さらにサクラやナラのチップで燻製をかけた一品。香りも良く、うま味が凝縮し、食感がいいのが特長です。コハダ、サバ、ミシマオコゼ、海鮭、海鮭の白子、海鮭の中骨とそろいます。

 

これら商品は店頭だけでなく、天ぴ屋ホームページでも購入できます。

ネットショッピングサイト 笹川流れ地魚処 天ぴ屋
https://tenpiya.jp/

 

笹川流れの恵みに感謝し、手間を惜しまず、「なしは無し」の精神で作られる天ぴ屋の商品の数々。旅先でのお土産にはもちろん、手軽に魚を摂りたい方にもオススメです。ぜひ一度、ご賞味ください。

 

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笹川流れ地魚処 天ぴ屋
所在地 村上市桑川975-44
電話番号 0254-79-2154(代表)
営業時間 9:00~16:00
定休日 遊覧船運航期間中(3月下旬~11月中旬)無休

公式サイト
https://tenpiya.jp/

 

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