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むらかみやげ むらかみやげ

新潟県村上市で生まれ
全国・世界で愛されている逸品の数々。
作り手の情熱、商品に込められた想い
などとともに紹介します。

 


記事中で紹介している商品価格・店舗情報等は
取材当時のものです。あらかじめご了承ください。

 

 

こちらもご覧ください!
もらってうれしい・贈って喜ばれる
村上の定番土産といえばコレ!

 

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2019/03/28

野澤食品工業・NOZAWA

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この春に仕込んだばかりのしょうゆの木桶

日本海に面し、清流・荒川の河口に位置する、村上市塩谷。かつては北前船の寄港地として栄え、経済や文化の交流地点でありました。

また、塩谷は「醸造のまち」としても知られています。かつては、みそやしょうゆ、酒を手掛ける蔵が軒を連ねており、それが北前船に乗せられ、北海道へと運ばれていきました。

今回訪れた野澤食品工業も、かつては酒造業を営んでいたとのこと。みそやしょうゆを造り始めたのは戦後からだそうです。

野澤食品工業
https://www.sake3.com/spot/109

 

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野澤食品工業の店舗(みそ・しょうゆ蔵)兼主屋。江戸時代後期(1850年頃)に建てられたものです。

 

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塩谷の代表的な町屋として2016年8月に登録有形文化財(建造物)として登録されました。
※写真の緑色のパネル

ちなみに、写真中央の【Z】*の札は焼印(やきいん)と呼ばれるもの。ゲタ印とも呼ばれ、塩谷の家々の玄関先に掲げられています。
*野澤家の焼印はアルファベットのZのようですが、そうではなく、本来の呼び方は分からないそう
*現在は便宜上「ぜっと」と呼んでいるそうです

 

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寄り合いなどで人が集まった際、自分のゲタを見分けるために付けたそう。野澤家にも、かつて使われていた焼きごてが残っています。

 

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野澤食品工業の店舗(みそ・しょうゆ蔵)。人の背丈よりも大きい木桶の中では、しょうゆが発酵中です。蔵の中は、みそ・しょうゆの香ばしい匂いでいっぱい。建物も道具も長い年月を経てきたものばかりですが、みんな現役です。建物内は見学可能なので、ぜひご覧いただきたいです。

 

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野澤食品工業の三代目、野澤陽祐(ようすけ)さん。父・道雄さんとともに昔ながらのみそ・しょうゆ造りを行っています。

そして、伝統の味を守る一方では新しい取り組みにも挑戦。焙煎小麦と丸大豆を使い、長期間熟成させたしょうゆ。酒米のこうじを用い、ワイン樽で寝かせたみそ。歴史ある蔵の、これまで培ってきた知恵や技術といった経験とユニークな発想が融合して生まれた品々です。

これらの商品は、野澤食品工業の新ブランド「NOZAWA」で扱われます。今回は、このNOZAWAの商品2点を取り上げます。

 

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ふたなつ(300㎖ 864円・税込)

ふたなつとは、夏を二度越したという意味。自家焙煎した小麦と丸大豆を使い、木桶で長期熟成させたしょうゆです。長期間熟成させることで、小麦と丸大豆のそれぞれのうま味が一体となり優しい、円(まろ)いしょうゆになります。

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炒った小麦と丸大豆を合わせ、室(むろ)でしょうゆこうじを育てます。熱した砂で焙煎した小麦は、遠赤外線の効果で甘みと香りがより引き出されます。

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「おいしいしょうゆは赤い」という言葉もありますが、ふたなつはまさに鮮やかな赤色。味・香りを存分に楽しめる、かけしょうゆとしてお使いください。

 

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ワイン樽仕込み天然醸成味噌 ふたたび
(750g 1,200円・税込)
※サイズ・価格は村上市限定

「以前から、ワインやウイスキーの樽でみそを仕込んでみたかった」と話す陽祐さん。プラスチックの樽では菌が住み着かず、大きな木桶では品質管理が難しい。そこで行きついたのがワイン樽でした。

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2017年春、友人のつてを頼り、手に入れたワイン樽。原料の大豆には、新潟県産大豆のアヤコガネを。米こうじには、こうじ菌が育ちやすい酒米を使用しています。

左の樽はたかね錦、右は五百万石とそれぞれの米こうじで仕込んでいます。酒米を使うことで、こうじの溶けがよくなり、口触りも滑らかに。

深いこくやうま味を感じた後に、ふっとワインの香りが広がる、一風変わったみそに仕上がっています。

 

最後に、野澤食品工業のロングセラーを紹介。

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味噌だれ千価
味噌屋が造った浅漬けの素
(300㎖ 400円・税込)

生みそを使用した、みそ屋だからこそ作れた浅漬けの素。野菜はもちろん、肉や魚の味付けにも使えます。「豆腐にかけてもおいしい」とのこと。ぜひチャレンジを。

 

醸造のまち・塩谷で、実直なみそ・しょうゆ造りを続ける野澤食品工業。そして、その伝統から軽やかに跳躍した商品を造り出す、新ブランドNOZAWA。どちらも、村上・塩谷の味として喜ばれる逸品といえるでしょう。

 

 

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野澤食品工業・NOZAWA
https://www.sake3.com/spot/109

所在地 村上市塩谷1227
電話番号 0254-66-5507
営業時間 9:00~17:00
定休日 土・日曜日、祝日

公式サイト
http://www.nozawa-shokuhin.co.jp/
https://www.nozawa-shokuhin.com/

 

2019/02/12

藤井折箱屋

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2016年、村上商工会議所青年部で出会った男性5人が
それぞれの分野で協力し合い、素敵な箸を生み出しました。

その箸の名前は「越後村上 むすび箸」。
遠く隔たった地域を結び、食と人、人と人とを結ぶ箸    

むすび箸の詳しい解説は後ほどにして。
今回は、むすび箸誕生に関わった一人・藤井和徳さんの店
藤井折箱屋を訪ねました。

 

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「折箱」という言葉に、なじみのない方もいると思います。

折箱とは、薄い板やボール紙等を折り曲げて作る箱のこと。
藤井折箱屋は、村上市小国町で四代続く折箱の老舗です。
店では紙製折箱の製造販売、のし袋や弁当容器等を販売しています。

現在の店主、藤井和徳さんは41歳。今から14年前に家業を継ぎました。
小学生の頃から仕事を手伝い、いつかは店を継ぐものと思っていたそう。
店を継いでからは「家業にとらわれない仕事をしたい」と考え
そんな中で青年部の仲間と出会いました。

仲間とは、大川屋製材所(村上市塩町)の菅原保さん
Woodbox Tera(村上市若葉町)の寺澤尚隆さん
カエツ塗装(村上市新町)の遠藤力さん
エイコーンクリエイト(村上市小町)の瀬賀真亮さん

ここに藤井和徳さんが加わり、5人でのむすび箸作りがスタートします。

 

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「越後村上 むすび箸」の原材料は、村上産越後杉です。
村上産越後杉は、新潟県内で生産される杉材の約半分を担い
四季のはっきりした村上で育った杉材は、高い強度としなやかさがあり
他の有名ブランドに劣らぬ性能をもつとされています。

しかし、近年は林業従事者の高齢化や担い手不足が深刻化。
山の荒廃が進んでいます。

村上産越後杉を住宅用材として扱う大川屋製材所の菅原保さんは
杉が育つ山(川上)と人々が暮らす場所(川下)を結ぶ一業者として
川上と川下の関係がより親密になるきっかけの一つとして
村上産越後杉を使った箸作りを考えます。

この計画に賛同した5人が、自分たちの生業分野で協力することに。
川上と川下を結び、村上の食と人を結び、人と人を結ぶ箸。
むすび箸には、林業振興や地域経済活性化といった願いが込められています。

 

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越後村上 むすび箸
写真下)柿渋塗装・蜜ろうワックス仕上げ「絆」(1,350円・税込)
写真上)無塗装・超仕上げ「結」(1,620円・税込)
※価格は2019年2月現在のものです

大川屋製材所が製材した村上産越後杉を、Woodbox Teraが木取り・かんながけし、カエツ塗装が塗装と仕上げを担当。エイコーンクリエイトがパッケージや販促物を、藤井折箱屋が贈答用の箱を作製しています。村上産越後杉の柔らかな触感と木の香り、職人が手掛けることでさらに磨き上げられた使い勝手の良さが特長。使うほどに手になじみ、風合いが増していきます。

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贈答用の包装や箸への文字入れもできます。
詳しくはお問い合わせください。

 

村上産越後杉という村上ならではの材を用いた箸。
村上を訪れた記念に、お土産にとしてはもちろん、ご自身へもオススメです。

 

さて、ここからは藤井折箱屋のオリジナル商品を紹介していきます。

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ひな人形(大サイズ4,280円、中・小サイズ1,840円 ともに税込)
※写真は大サイズです
※価格は2019年2月現在のものです

村上在住の人形作家が手掛けた、手作りのすわりびな(お内裏様・お雛様)に
藤井折箱屋オリジナルの屏風・台座がセットになっています。

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人形のサイズは大・中・小の3種類。
お内裏様とお雛様の組み合わせは自由に選べます。
屏風もさまざまな柄が用意されているので
気に入った組み合わせを探してください。

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また、人形の収納ボックス(別売)を使って、写真のように飾ることもできます。

 

ひな人形は、町屋の人形さま巡り(毎年3/1~4/3)と町屋の屏風まつり(毎年9/15~10/15)の開催期間中に販売します。自身へのお土産としてももちろん、還暦や古希といった年祝い、銀婚式等の結婚周年祝いとして買い求められる方も多いとのこと。

 

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土瓶(550円・税込)
※価格は2019年2月現在のものです

ひな人形と同じ作家が手掛ける布製の土瓶。
コロンとしたフォルムと素朴な柄が愛らしい手作りの品です。
藤井折箱屋オリジナル屏風・台紙付き(790円・税込)もあります。

 

普段の生活では、あまり触れることのない折箱の世界。
しかし、その扉を開けてみれば、人の手が作り出す温かな世界がありました。

ひな人形をしまう、むすび箸を包む、丁寧に作られた「箱」。
こちらにもどうぞ注目してください。

 

 

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藤井折箱屋
所在地 村上市小国町1-8
電話番号 0254-52-2717
営業時間 9:00~17:00 
定休日 不定休

 

2019/01/10

島田パン

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2017年10月23日、岩船大祭の興奮冷めやらぬ港町・岩船で、まちの誰もが待ちわびた島田パンの営業がついに再開されました。地元っ子が大好きな「あん生パン」復活の瞬間です。

 

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休業の島田パンを引き継ぎ、営業を再開させた菊池成子さん。それまで店を一人切り盛りしていた亡母・ゆみ子さんの想いを受け継ぎました。

父(島田パン2代目・島田幸雄さん)が生み出し、母がずっと守ってきた「あん生パン」を残していきたい……。当時、介護施設で働いていた菊池さんは、夫・雅幸さんら家族の後押しもあって決断。一家そろって岩船へ戻り、夫とかつて母の下で働いていた従業員たちとともに島田パン再開へ動き出します。

 

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2018年1月には店舗も改装。扉には、あん生パンの語りべ「あん生君」

「目指しているのは、父亡き後の島田パンを守ってきた母の味」(成子さん)。うまくいかない時は、従業員と相談しながら試行錯誤を繰り返しました。「地域の方にも支えてもらい、見守ってもらいながらやっています。」母の味を追い求める、菊池さんのパン作りは始まったばかりです。

 

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今回は、復活した島田パンの商品の中からオススメのパン3品を紹介します。

 

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あん生パン
(1個 140円 / 5個入り 700円・ともに税込)

島田パンといえばこれ、昭和60(1985)年の誕生以来のロングセラー。品質保持のため、例年10月下旬~翌年5月初旬までの期間限定です。

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もっちりとした生地の中には、こしあんとたっぷりの生クリーム。パン・あんこ・生クリームの量・味のバランス、サイズ感とも絶妙。1個、また1個とついつい手が伸びてしまいます。

 

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マロン生(1個 170円・税込)

しっとりふかふか・甘めの生地に、マロンクリームと生クリームが詰まっています。こちらも期間限定(例年10月下旬~5月上旬)です。

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一見、カスタードクリームのようですが、しっかりと栗の風味が感じられます。栗好きさんにはたまらないパンです。

 

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食パン(7枚入り 220円・税込)

バターを使った、ちょっとぜいたくな山型食パン。そのまま食べれば、ふんわり・もっちり、ほのかな塩味が感じられます。トーストすれば、バターの香りが漂い、食感もカリッカリでこちらも美味。少しレトロなパッケージもかわいいです。

 

島田パンの商品は下記でも購入可能です。
●YZマート(村上市羽黒町8-21)
●フレッシュフードかとう(村上市岩船上町4-25)
●ウオロク村上店(村上市仲間町542-1)
●ウオロク村上東店(村上市山辺里下江371-3)

 

父から母、そして娘へとたすきが渡った島田パン。一度は失われてしまった地元の味が、また楽しめるようになりました。地元っ子がこよなく愛するパン、ぜひ食べてみてください。

 

 

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島田パン
所在地 村上市岩船下浜町1-3
電話番号 0254-56-7550
営業時間 11:00~18:00
定休日 日曜日、祝日
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