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むらかみやげ むらかみやげ

新潟県村上市で生まれ
全国・世界で愛されている逸品の数々。
作り手の情熱、商品に込められた想い
などとともに紹介します。

 


記事中で紹介している商品価格・店舗情報等は
取材当時のものです。あらかじめご了承ください。

 

 

こちらもご覧ください!
もらってうれしい・贈って喜ばれる
村上の定番土産といえばコレ!

 

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2021/04/05

鈴木漆器店

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最終工程の「毛彫り(けぼり)」。縫い針のような極細の彫刻刀を用い、細かなニュアンスを出していきます

 

力強さと緻密さが共在する彫り、幾度も漆を塗り重ね慎ましい光をまとわせる塗り。村上木彫堆朱の魅力は、この二つによって成り立っているといってもいいでしょう。今回は、村上市肴町の鈴木漆器店へおじゃまして、新たな取り組みやお土産に人気の商品について聞いてきました。
(取材日:2021年3月11日)

 

 

村上が誇る、伝統的工芸品の一つ


国(経済産業省)が指定する伝統的工芸品は全国に236品目(2021年1月15日時点)あり、村上市では羽越しな布と村上木彫堆朱の2品が指定を受けています。

 

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村上では、昔から質のいい漆が採れたことに加え、江戸中期には武士のたしなみとして木彫が流行。それが町人の間にも広まって、技術が発展したといわれています。

 

現在では、堆朱・堆黒(ついこく)・朱溜塗(しゅだめぬり)・色漆塗(いろうるしぬり)・金磨塗(きんまぬり)・三彩彫(さんさいぼり)の6種の技法を「村上木彫堆朱」と呼んでいます。

 

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今回伺った鈴木漆器店は昭和39(1964)年の創業、現在は2代目の鈴木伸也さんが店を継いでいます。村上では珍しく、彫りと塗りの工程を一人でこなす鈴木さん。「父(創業者の正さん)は彫師でしたが、店を持ち、自ら塗りもするようになりました。私は29歳で店に入りましたが、父とともに働き、彫りと塗りの両方やるのが自然なことでした。」

 

 

名入れで村上土産に付加価値を


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鈴木伸也さん(撮影のためマスクを外しています)

店に入り、もうすぐ20年が経つ鈴木さん。伝統の村上木彫堆朱を作り続けるのと同時に、新たな漆器「SUMI・CO(すみこ)」(下記参照)の開発などにも取り組んできました。ことし3月にはレーザー彫刻機を導入、村上木彫堆朱の代表的なアイテムである箸に名入れができるようなりました。30分程で仕上がるので、その日のうちに持ち帰ることが可能です。

 

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「うちの箸は4面のうち2面に雷紋が彫ってあり、残りの面にレーザーで名入れします」(鈴木さん)。その間は村上での観光を楽しみ、帰りに店に寄って完成品を受け取る    村上を旅した記念になる村上木彫堆朱の名入れ箸、贈り物にも喜ばれることでしょう。

 

【名入れ箸について】
1膳 4,400円・税込(箸3,300円+レーザー彫刻1,100円)
※箸は色(朱・黒)と長さ(23cm・21cm)が選べます。
※名入れ文字は書体(楷書体・明朝体など)と色(黒・赤・金・黄・ピンク)が選べます。

 

 

鈴木漆器店の村上木彫堆朱・漆製品


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姫鏡(6,600円~・税込)

村上木彫堆朱の伝統的な図案(草花や地紋)の他に、かわいい黒猫をあしらったオリジナルの姫鏡も。使うほどにつやが増し、愛着がわく品に育っていきます。

 

 

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レーザー彫り根付(1,980円・税込)

均一な線彫りはレーザーならでは。手頃な値段でお土産にもオススメです。村上大祭の屋台の輪っか(車輪)、ハマナスといった村上らしい絵柄のほか、桜や波千鳥といった普遍的なものも。全6種類。

 

 

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SUMI・CO(3,980円~・税込)

本来は漆器の下地材である炭の粉。これを漆を塗ったものの上にまき、さらに漆をすり込み仕上げます。焼き物のような硬質な見た目と漆器の軽さを併せ持った新しい器。中性洗剤で洗えるので普段使いできます。

 

 

レーザー彫り根付は村上市内の下記施設でも取り扱っています。
駅前観光案内所「むらかみ旅なび館」
イヨボヤ会館
おしゃぎり会館(村上市郷土資料館)

 

SUMI・COは下記のお取り寄せサイトからも購入可能です。
https://shop.ng-life.jp/suzukishikki/0299-001/[外部リンク]新潟直送計画

 

 

 

鈴木漆器店
所在地 村上市肴町8-10
電話番号 0254-52-4443
営業時間 9:00~17:00
定休日 不定休
公式サイト http://suzukishikki.jimdo.com

 

2021/03/05

てまひま工房 山専(やません)

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淡いべっ甲色のとろりとした甘い液体。村上市大毎(おおごと)の山々に自生するイタヤカエデの樹液を煮詰めて作った、極めて希少な国産メープルシロップです。作り手の河面(こうも)専一さんが樹液の採取から製造までを手掛ける大変貴重な品、その奥深い味わいを紹介します。
(取材日:2021年1月22日・2月26日)

 

 

希少な国産メープルシロップ


現在、日本国内で流通しているメープルシロップの約95%はカナダ産といわれています。対して、日本国内で作られているメープルシロップは本当にごくわずか。河面さんが作る山専のメープルシロップも夏前にはほとんどが売れてしまう幻の存在です。

 

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無色透明なイタヤカエデの樹液(画像提供:てまひま工房 山専)

カナダ産メープルシロップの原料はサトウカエデの樹液。しかし、日本ではイタヤカエデの樹液が使われます。イタヤカエデから樹液が採れるのは2月上旬~3月上旬のおよそ1カ月間だけ。採れはじめの樹液は糖度が高く、甘いのが特徴。次第に糖度は下がっていき、3月半ばには樹液も出なくなります。

 

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20ℓ入るポリタンクを背負って雪山を登る(画像提供:てまひま工房 山専)

大毎は村上市内でも有数の豪雪地帯。イタヤカエデが自生する山にも、毎冬たくさんの雪が降り積もります。河面さんは自らスノーモービルを駆って山へ入り、ポリタンクに樹液を集めながら木々を巡ります。雪が厚く残る山の斜面、十数kgにもなるポリタンクを背負って移動するのは想像以上の重労働です。

 

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淡く美しい色合いも魅力の一つ(画像提供:てまひま工房 山専)

採集した樹液は、自宅に隣接する工房でひたすら煮詰めます。無色透明で糖度も1.5%ほどしかないイタヤカエデの樹液*。これを不純物を取り除きながら、1/50程度の量になるまで火にかけます。完成したメープルシロップの糖度は約66%。透明だった樹液はべっ甲のような淡褐色に変わり、上品で甘い香りを放ちます。
*サトウカエデの樹液の糖度は約3%

 

 

「てまひま」だけが生み出せるおいしさ


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撮影のためマスクを外しています

河面さんが自身の工房を開業したのは2012年10月のこと。雪山で飲んだイタヤカエデの樹液に心動かされました。「イタヤの樹液が甘いことは昔から知っていました。この樹液で自分のメープルシロップを作ってみたい。そう思い、日本メープルシロップ協会や山形県金山町でメープルシロップを作っている『暮らし考房』でシロップ作りを勉強しました。」

 

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イタヤカエデ(画像提供:てまひま工房 山専)

工房を構えた後も、河面さんの試行錯誤は続きます。2014年の春には販売もスタートしますが、納得がいく製品が出来るようになるには5度の春を迎えなくてはなりませんでした。「樹液が採れるのは気温5~15℃、寒暖差が大きい方がいい。毎年同じ質・量が採れるわけではないので、どの工程も例年通りとはいきません。また、樹液は採取後2~3日以内に加工しなければ質が変容する、とてもデリケートなもの。シーズンが始まれば、製品が完成するまで気の休まる時はありません。」

 

2021年2月末、ようやくことしのメープルシロップが完成したと聞き、再び工房を訪ねました。ことしは気温の低い日が多かったため、「糖度の質の良い樹液が採れた」と河面さんは話します。2021年2月に完成したばかりのメープルシロップ、数に限りはありますが、ぜひたくさんの方に味わっていただきたいです。

 

 

河面さんのメープルシロップ・メープルサップ


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ピュアメープルシロップ「楓の蜜」(50㎖)

村上市大毎周辺の山々に自生するイタヤカエデの樹液から作った希少なメープルシロップ。軽やかな甘みが特徴で、後口が重くならず爽やか。パンケーキやワッフル、プレーンヨーグルトにかけてもおいしいです。

 

 

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ピュアメープルサップ「楓のしずく」(500㎖/300㎖)

メープルサップとは、加熱滅菌した樹液をそのまま瓶詰めしたもの。イタヤカエデの樹液の糖度は約1.5%。口にすると、かすかな甘みとほのかな木の香りが広がります。

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お湯の代わりに沸かしてコーヒーを淹れたり、白湯にしたり、焼酎やウイスキーの割材にしたりと使い方はさまざま。サップで淹れたコーヒーはほんのり甘く、甘味料を後入れしたものとはちょっと違ったおいしさが楽しめます。一度お試しください。

 

 

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てまひま工房 山専のメープルシロップ・メープルサップは、村上市内の下記店舗でも数量限定で取り扱っています。
朝日みどりの里 物産会館
朝日みどりの里 農産物直売所
益甚

<村上市外>
●ナチュレ片山(本店・ピアBandai店)
http://nature-katayama.jp/[外部リンク]

 

 

てまひま工房 山専
所在地 村上市大毎627
電話番号 0254-75-2132
※工房を訪れる際は事前にお問い合わせください

 

2021/01/06

朝日みどりの里「山ぶどうワイン」

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村上市の秘境    そんな風に言われることもある村上市高根。ここ高根の天蓋高原では、昔からヤマブドウの栽培が盛んです。

これまで自家消費されることが多かったヤマブドウですが、朝日みどりの里(株式会社まほろば)では平成21(2009)年より高根産ヤマブドウを100%使用したワインを手掛けています。多くの人の手を経ることにより、力強く芳醇な味わいに変化するヤマブドウ。今回はワインをはじめ、ジュースやジャムといった商品を紹介します。
(取材日:2020年12月16日)

 

 

山の恵み・高根産ヤマブドウ


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(画像提供:朝日みどりの里)

2020年9月末、朝日みどりの里へヤマブドウを納めている高根山ぶどう生産組合の圃場へ向かうと、生産者とともに収穫を手伝う朝日みどりの里職員の姿がありました。

 

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間もなく10月という頃でしたが、この日は気温が上昇。肌を守るために長袖・長ズボンを着用し、生活必需品となったマスクを付けて収穫作業を行う職員は、汗みずくになりながらも黙々とヤマブドウを摘み取っていました。

 

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ヤマブドウの木は葉が大きく、巻きひげが多いため、収穫にはかなり手が掛かります。「高根のヤマブドウは原種に近いためか、摘み取るのも大変です」(職員)

 

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収穫後、ヤマブドウは機械で実を外します。数年前までは朝日みどりの里職員が中心となり、手作業で実を外していました(画像提供:朝日みどりの里)

収穫したヤマブドウはワインやジュースに加工され、その年の12月中旬には朝日みどりの里オリジナル商品として物産会館の店頭に並びます。

 

 

地元のもので、ここにしかないものを


朝日みどりの里で高根産ヤマブドウを使った商品づくりが始まったのは、今から約10年前のこと。最初に手掛けたのはワインでした。

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撮影のためマスクを外しています

「地元(旧朝日村)の農産物を使って、この施設の名物を作りたい。そういった想いから「山ぶどうワイン」は生まれました。」そう話すのは、朝日みどりの里 駅長・松村朗さん。当時、自治体でワイン製造を行っていた新潟県胎内市に協力を仰ぎ、最初のワイン*は完成しました。

その後、お酒を飲まない人や子どもにも高根産ヤマブドウを味わってもらいたいと、ジュースとジャムが作られるように。「高根のヤマブドウは山に自生しているものに近く、野性的な酸味・甘みが特徴。ワインをはじめ、ジュースやジャムもその特徴を活かしています。」(松村さん)
*現在、ワインは大浦蒲萄酒(山形県南陽市)、ジュース・ジャムは信州ワタナベ(長野県上田市)に製造委託しています

 

 

珠玉の高根産ヤマブドウ製品


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山ぶどうワイン(720㎖ 1,980円・税込)

希少な高根産ヤマブドウ100%で醸されたワインは、深みのある美しい紫色・野趣あふれる香りと酸味・力強い味わいが特徴。辛口の赤ワイン同様、濃厚な肉料理に合わせて。村上牛や朝日豚といった村上ならではの食材とも相性がいいです。例年、千本程度しか造られない限定商品です。

 

 

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山ぶどうジュース(500㎖ 1,430円・税込)

無添加・無加糖・無加水、ヤマブドウの果汁をそのまま瓶詰めしたストレートジュース。濃厚な味わいはそのまま楽しむもよし、炭酸水で割ったり、お好きなアルコールをプラスしてオリジナルカクテルを作るものよし。

 

 

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山ぶどうジャム(150g 700円・税込)

ヤマブドウの果実にグラニュー糖とレモン果汁のみを加え、優しい甘さの無添加ジャムに。「パンやクラッカーに付けたり、お菓子作りの材料にも。ヨーグルトに混ぜて食べるのもオススメです。」(松村さん)

 

山ぶどうジュース・山ぶどうジャムは下記のお取り寄せサイトからも購入可能です。
https://shop.ng-life.jp/s0514/0514-001/[外部リンク]新潟直送計画

 

 

朝日みどりの里 物産会館
所在地 村上市猿沢1215
電話番号 0254-62-7812
営業時間 9:00~17:00(夏期~18:00)
定休日 元日、不定休
公式サイト https://asahimidori.com/

 

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