(取材日:2024年7月25日)
今回、おじゃましたのは村上市十川[そがわ]の大吉亭。一度先代が廃業した店*を、その娘夫婦が2019年10月に再開しました。現在は、地産地消を心がけて地元食材を多く使い、ランチや仕出し、オリジナル商品の製造販売なども行っています。
*個人的には、先代が経営していた頃、先代が運転するマイクロバスに乗り、大広間での宴会や夜のカラオケ、仕出し弁当などで来店・利用したことがある店です。再開して久しぶりにやってきました
今回はこの3名でおじゃましました。
大吉亭へのアクセスは、日本海東北自動車道「朝日三面IC*」を降り、小川交差点を県道205号(高根村上線)へ曲がり、上十川バス停や集落入り口にある「十川」の看板が見えてきたら、その付近に店ののぼり旗が立っています。
*ハーフインターチェンジなので山形方面からは降りられません。山形方面からは国道7号を南下し、古渡路交差点を左折。県道205号(高根村上線)を進んでください
田園風景の中にある「田舎の定食屋さん」といった雰囲気で、初めて訪れる方には店を探す楽しみがあると思います。
さて、店内にはテーブル席(&カウンター)と座敷があり、テーブル席は最大15名が利用可能です。
座敷は3室あって、小さなお子さんを連れた家族や小グループでの個室利用もできます。取材当日も利用しているグループがいて、楽しそうな声が聞こえてきました。
ランチメニューを紹介します。
「選べるランチ」をはじめ、定食、丼物、麺類、サイドメニュー、デザートまで種類豊富です。小さいサイズの「お得ミニメニュー」もあり、それを組み合わせたA・B・Cセットもあって、お客様の多様なニーズに対応できるメニューがそろっています。
夏といえば「冷やし中華」、そしてさらには「冷やし中華 RED」なるものも。辛いもの好きにはたまらない、夏季限定メニューです。
今回の目的のランチですが、店のオススメはやはり「選べるランチ」の大吉ランチ。しかし、胃袋の小さなおっちゃんは、全部食べきる自信がなく、小吉ランチにしました。5656Pさんは、朝日豚丼を注文したところ、ラーメンもオススメと聞き、半しょうゆラーメンもプラス。即決だったのが素晴らしいと思いました。すがいなおさんは、公式サイトで十分検討したようで「村上牛定食!」と元気な声でした。
それでは、いただいた料理を紹介していきます。
「選べるランチ」小吉ランチ
850円・税込
※ごはん1杯おかわり無料
「選べるランチ」は、5種類あるメイン(鮭の味噌漬け・エビチリソース・唐揚げ・エビフライ・ハンバーグ[目玉焼き付き])から一つを選び、そこにごはん・みそ汁・煮物・漬物が付きます(=小吉ランチ)。
ちなみに中吉ランチ・大吉ランチはこんな感じ。
●中吉ランチ(1,200円・税込)=小吉ランチ+そば・刺し身
●大吉ランチ(1,600円・税込)=中吉ランチ+ローストビーフ・天ぷら、とどんどん豪華になっていきます!!
さて、おっちゃんが注文した小吉ランチですが、メインは鮭の味噌漬けにしました。ほどよく脂がのり、甘くておいしい味噌漬けで、ごはんにとても合います。
同じ皿に、ポテトサラダ・野菜サラダ・素揚げしたナスのあんかけ(なめこ入り)がのっています。どれも作り手の優しさを感じる甘みがあり、ちょうどいい塩梅です。
この日の煮物は、地元では大海[だいかい]と呼ばれるものです。ひと口大の里芋・人参・シイタケ・鶏肉などが入っています。地元の味でおいしいです。
漬物は、ひと目で自家製だと分かる、大きなキュウリのたまり漬け。手間暇かけて作られたものと想像できます。しょっぱみが少なく、甘みを感じる漬物で「田舎を感じる味」です。田舎育ちのおっちゃんは好きです。
器の色合いもよく、目でも料理を楽しめます。すべての料理をおいしく、そして楽しくいただくことができて、とても幸せな時間でした。
半しょうゆラーメン
440円・税込
今回は、朝日地区にちなんで朝日豚丼と、ラーメンもオススメとのことで半しょうゆラーメンを頼みました。まずは、半しょうゆラーメンから。
麺は自家製の中太ちぢれ麺。麺は独学で研究をされたそうです。のど越しもよく、おいしい麺でした。スープは豚骨ベースでこくがあり、魚介の味もして、飲み干したいほどでした。チャーシューも手作り、メンマも店内で味付けをしているとのことで、手間暇かけて作られています。
半ラーメンは、しょうゆ・みその2種類。丼物と組み合わせても楽しめますよ。
朝日豚丼 880円・税込
朝日豚は、村上を代表する特産品としても定評のある豚肉です。大吉亭さんは、村上市朝日地区にあるため、今回は朝日豚丼を選びました。
よく見ると肉が厚い!厚い!! 食べ応えがあり、肉本来のうま味を感じます。そして、つゆだく! 味付けはあっさり甘めなので、どんどんすすみます。お米は、地元産のコシヒカリを使用しているとのことで、ごはんもおいしかったです。紅ショウガもいい仕事してました。
最後はおなかいっぱいになりましたが、大満足でした。
村上牛定食
1,800円・税込
※ごはん1杯おかわり無料
今回、取材先が大吉亭と聞き、まずは公式サイトでメニューを検討しました。そして、見つけてしまった「村上牛」の文字! こんなに手頃なお値段で、あの村上牛が食べられるなんて!!
村上牛について
https://www.sake3.com/gourmet/beef
心は決まりました。あとは胃腸の調子を整え、直前の間食を控えて取材に臨むのみ!!
村上牛定食は、村上牛の陶板焼きに、ごはん・みそ汁・小鉢・漬物が付きます。陶板焼きは一人用コンロ(旅館の食事でよく見る固形燃料を使うコンロ)で焼きます。
※焼くのに時間がかかるため、通常は陶板焼きだけ先に提供されます
パパパパーン!!!
※歓喜のファンファーレ
ご覧ください、こちらが村上牛ですよ。うれしくて、すぐにふたを外してしまいましたが、固形燃料に火をつけ、ふたの穴から蒸気が上がってくるまで待ちます。10~15分くらいかな。
蒸気が出てきたので、ふたを取ったら、こんな具合に焼けていました。あとは好みの焼き具合に仕上げます。
焼けたら、笹川流れの天然塩・わさびを付けていただきます。
もう、この肉の柔らかさったら!
脂の上品な甘さったら!!
村上牛の脂を吸った野菜の、またおいしいこと!
検討を重ねた甲斐あり、大満足のランチタイムになりました。もう一度書きますが、このお値段で村上が誇るブランド牛「村上牛」が食べられるなんて、なかなかないことですよ。ぜひご賞味ください!
大吉亭を取材しての感想は、現オーナーである娘夫婦の調理担当であるご主人が、現在進行形で学び続け、おいしいものを提供しているということ。「これから先も、新しいメニューが加わってくるかもしれない」という期待も含め、楽しい想像をしてしまいました。
給仕を担当する奥様(先代の娘さん)の笑顔も気持ちよく、店のますますのご繁栄を祈念して後にしました。帰宅してから大吉亭の公式サイトを見ると、キャッチコピーに「食べて 呑んで 笑って 生きる!!」とありました。「(中略)笑って 生きる!!」、納得してしまった。
先程紹介した「鮭の味噌漬け」や「朝日豚丼」(具のみ)といった大吉亭オリジナル商品は、下記のショッピングサイト(外部リンク)からお取り寄せできます。おうちでもお楽しみください。
https://daikichitei.stores.jp/
大吉亭
所在地 村上市十川1471
電話番号 0254-72-1946
営業時間 [昼]11:30~14:00(Lo 13:30)
[夜]17:00~22:00(Lo 21:30)
※夜の営業は要予約
定休日 火曜日、第2水曜日 他
駐車場 約20台
公式サイト
https://daikichitei.com/