(取材日:2023年10月30日)
今回おじゃました店は、村上市瀬波温泉の寿し銭[すしせん]。開店当初は和風バーでしたが、70年ほど前にすし屋になり、それ以来、瀬波温泉を訪れる宿泊・観光のお客様をはじめ、地元の人たちからも愛されている店です。
寿し銭[すしせん]
https://www.sake3.com/spot/14134
今回はこの3人でおじゃま。
店の場所は、瀬波温泉街の目抜き通り(県道3号・日本海パークライン)にある温泉街唯一の信号を曲がり、県道529号(せなみ温泉クリニック方面)へ進みます。
坂を下りはじめてすぐのところ、道の右側に店の看板が見えるので、その手前を曲がります。
駐車場(10台分)があり、その先にいかにもすし屋らしい佇まいの店があります。
※詳細は記事の最後に載せた地図でご確認ください
店内には、カウンター10席・小上がりの個室(テーブル&椅子×1室・座卓×2室)があります。
≫ランチメニュー
≫グランドメニュー
※一部抜粋
この他に、巻きずしやいなりずし、デザート。ドリンクには新潟・村上の地酒がそろっています。
≫板さんおススメ メニュー
上記の他にも、村上どんぶり合戦(主催:村上市観光協会)のメニューもあります。
村上どんぶり合戦(外部リンク)
https://murakami-donburi.wixsite.com/donburi-gassen
おっちゃんは「昼からおすしが食べられるぞ」と意気込んでの到着。メニューを見て、この時期らしい鮭親子丼に決めました。5656Pさんは生にぎり、すがいなおさんは、村上どんぶり合戦の越後すし丼にしました。
……とその前に。
板さんおススメ メニューに甘エビクリームスープなる洋食屋のようなメニューを発見。一同「飲んでみたい!」となり、こちらから食事開始です。
甘エビクリームスープ
左:ダダ茶豆仕立て(710円・税込)
右:豆乳仕立て(600円・税込)
≫ダダ茶豆仕立て
運ばれてきた器から、甘エビの香りが漂ってきます。さっぱりとしたスープで、洋食屋のものとはやはり違います。生クリームや牛乳も入っているとのことですが、全体のバランスから、何ともいえない“優しさ”を感じます。黄色の菊の花びら・緑色の豆苗が浮き、中にはだだちゃ豆がごろごろ。色合いもいい一皿でした。
香ばしく、食欲をそそるエビの匂い。菊の黄色と豆苗の緑色が、淡いミルク色のスープに彩りを添えます。スープの質感はあくまでサラリとしていて、だだちゃ豆の硬い食感とのコントラストがいいです。絶妙な味・食感の組み合わせに、板さんのセンスを感じます。
≫豆乳仕立て
第一の感想は「すごくエビの香りがする!」。さらっとしていますが、たっぷりとエビを使ったであろう濃厚な味わいがあります。豆乳仕立てのスープには、豆乳の他に、豆乳の生クリームや玉ネギ・ジャガイモ等が使われているそうです。フレンチのビスクスープとは異なり、飲んだ後は口に残らず、サッパリとしています。おすしの前のスープとして、緻密に計算されているような印象を受けました。
それでは、それぞれがいただいた料理を紹介していきましょう。
鮭親子丼(1,760円・税込)
味わいのある器に盛られているのは、酢飯にはらこ(イクラ)と鮭のスライスです。食べてみてハッとしました。すし屋で食べる鮭親子丼です。感心しました。
まず、酢飯の上に刻み海苔があり、その上にたっぷりのはらこがのっています。これだけでも十分においしいです。ここへさらに鮭のスライスが加わります。こちらはスモークサーモンで塩味があります。寿し銭の鮭親子丼は味わい深いですね。
一緒に運ばれてきたお吸い物も、何ともいえない甘みがある味付けでした。
生にぎり(990円・税込)
ランチで一番人気の生にぎりをいただきました。こちらは通常、生にぎり5種+玉子・かっぱ巻きの全7種。この日の生にぎりは、マグロ・ヒラメ・赤貝・タコ・蒸しエビでした。
まず一品目は玉子。ほんのり甘く優しい味で、すし飯と相まって心も優しい気持ちになりました。続いて、タコ→マグロ→箸休めにかっぱ巻き。ワサビのほどよい辛みと香りが合わさり、口の中が爽やかになってリセットされました。
好きなネタは最後に食べるほうで、赤貝・蒸しエビ・ヒラメが残りました。赤貝→蒸しエビと食べて、きょうの〆はヒラメ。ヒラメは、地元・岩船港で水揚げされたものとのこと。村上の海は、大きいサイズのヒラメもよく獲れるんです。
寿し銭さんでは、時期によってヒラメ・アジ・サバ(〆サバにして)・甘エビ・イカなど、地元で獲れたものを使っているそうです。今回のヒラメは身も厚く、食べ応えがありました。
1,000円以内でおすしが食べられるのは、お安いなと感じました。テイクアウトもしているそうなので、ぜひまた食べてみたいと思いました。ごちそうさまでした!
越後すし丼(2,970円・税込)
以前から「食べてみたいな~」と思っていた、寿し銭の越後すし丼。現在開催中の人気企画「村上どんぶり合戦」の参加メニューで、この日ようやく願いが叶いました!!
お重のふたを取ると、中には細かく刻まれた魚介とツヤツヤのはらこが散りばめられていました。この日の魚介*は、マグロの中落ち・ヒラメ・カンパチ・バイ貝・赤貝・甘エビ・蒸しエビ・〆サバ、そしてはらこ。10種類もの海の幸が酢飯を彩り、錦絵のように色鮮やかです。
*魚介は季節や仕入れ等によって変わります
口に運ぶと、脂ののった魚にコリコリ食感の貝、ねっとり甘いエビ、プチプチと弾けるはらこ、刻んだキュウリやショウガ、海苔も加わり、酢飯のおいしさも相まって、口の中は大変にぎにぎしく、混然一体となったおいしさが広がります。
カナガシラと南蛮エビ(甘エビのこと)の魚醤[ぎょしょう]が、いい塩梅にすべての具材をつなげてくれます。口いっぱいに頬張って、幸せを噛み締めました。
食べ終えたら、村上どんぶり合戦の「プレゼントキャンペーン応募カード」をもらい、記載のQRコードを読み取ってプレゼント企画に応募しましょう。詳細は上記の公式サイトをご確認ください。
最後の紹介になりましたが、寿し銭で使っている器のほとんどが、店主の妹で陶芸家のフジタヨウコさんの作品です。
Toi陶房[トイとうぼう]
https://www.sake3.com/spot/5884
※フジタヨウコさんの陶房です
どれも味わいのある世界に一つしかないもので、手にするだけで温かみを感じ、幸せな気分になります。
料理と器、どちらにも作り手の人柄が表れたような優しい味わいがあり、清々しい気分で店をあとにしました。
寿し銭[すしせん]
https://www.sake3.com/spot/14134
所在地 村上市瀬波温泉2-3-19
電話番号 0254-53-3712
営業時間 11:30~21:30
※ランチタイムは11:30~14:00です
定休日 不定休
駐車場 10台
公式サイト
http://www.shiobiki.com/