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村上市のおいしいモノを実食レポートします!

 

記事中で紹介しているメニュー料金・店舗情報等は
取材当時のものです。あらかじめご了承ください。

 

2026/06/15

一人みシュランSpecial Edition「割烹 新多久」

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(取材日:2026年5月21日)

久しぶりの「一人みシュラン」(すがい注:一人で「むらかみシュラン」の取材へ行くこと)、誰かと一緒の食事も楽しいけれど、一人で気楽なごはんも好きな、すがいなおです。

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今回は、黒塀通り(安善小路)の一隅にあり、日本はもとより海外のグルメも訪れる割烹 新多久[しんたく]へ行ってきました。

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上がり口に飾られた盾やトロフィーの数々

新多久といえば『ミシュランガイド新潟2020特別版』で一つ星を獲得、『ゴ・エ・ミヨ2025』では3トック*(すがい注:ゴ・エ・ミヨは1~5トックで評価され、5トックが最高)が授与され、ことし3月に発表された『新潟ガストロノミーアワード2026』では、準グランプリのDIAMONDを受賞しました。
*トック(toque)とは、フランス語で「コック帽」のこと

「新多久の料理を味わうために、村上を訪れる価値がある。」そう言わしめる魅力がある店です。

 

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編集者から企画内容を聞く山貝真介さん(中央)・亮太さん(右)兄弟

で、前段が長くなりましたが(もう少し長くなるので、ここは読み飛ばしても結構です)、このような格式高い有名店へおじゃまできたのには理由があって……

毎年夏に、月刊『新潟Komachi』というローカル雑誌にとじ込まれる村上Komachiという企画ページがあります。ことしのテーマは「歴史と風土が織り成す美食の街へ」ということで、表紙には新多久の料理が使われるとのこと。その撮影に同行すると、まぁなんたる僥倖! 撮影後の料理をいただけることに!! ついていって良かった!!!

 

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というわけで、今回は厳密にいうと「一人みシュラン」ではありません。モデルやエディター、カメラマンが忙しく働く中、一人優雅に料理を味わってきました。

 


 

さて、ようやく本編です。

 

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この日の献立。達筆でところどころ解読が難しい

新多久でいただけるのは「季節料理」。旬の食材を用い、その食材が最もおいしくなるように調理して提供するというものです。この日の料理が、翌日もいただけるとは限りません。使い古された言葉ですが、まさに一期一会の料理です。

 

では、まずは先附[さきつけ]から。

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写真手前は、山菜の赤コゴメ(コゴミとも)をすったエゴマとはちみつであえたもの。さらに粒のままのエゴマを絡めています。奥は、モミジカサ(シドケ、シドキとも)とクルミのあえもの。山菜の時期も終盤、旬の「なごり」を味わいます。

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山菜の次はアオリイカ。細かく包丁を入れて表面積を増やすことで、イカの甘みやねっとりとした食感を強調します。仕上げにミネラル工房の「白いダイヤ」(天然塩)とスダチの皮を散らします。

 

続いて、煮物椀。

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中央には、表面にだけ火を入れて、中はレアに仕上げたメバル(亮太さんが粟島沖で釣ったもの)。その上に、ごくごく細く刻んだニンジン、周りには刻んだウルイの葉がたっぷりと。色と食感のコントラストが素晴らしいです。

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器がまた美しく、ふたの内側には金漆で描かれたさまざまな貝、初夏の磯を表したものです。今~これからの季節に用いるお椀とのこと。和食のこうした心遣いが、海外のお客様の心にも響くのでしょうね。

 

お造りは、献立にあったスズキからアラに変更。

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さっと炙って皮の食感をよくし、身の脂を溶かしてうま味を引き出すとのことでしたが、アラの皮が焼けすぎないよう、薄くむいたダイコンの皮で覆います。

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この手間もあって皮はぷるんと滑らかな食感に、歯を押し返してくるような弾力の身と一体感が生まれました。野澤食品工業の「ふたなつ」にひと手間加えたしょうゆが、おいしさを際立たせます。

 

蒸し物は、葉タマネギの茶わん蒸し。

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鮮やかな葉タマネギのソースの下に、ゆるゆるとした茶わん蒸しが隠れています。ポタージュのような見た目でしたが、素材の味を十全に生かした和の味でした。

 

お凌[しの]ぎは、サクラマスの押し寿司。

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サクラマスの身に焼けた炭を押し当て、炭と焦げの香ばしい匂いをまとわせます。身と酢飯の間には、食感のいいレンコンや苦みのあるアケビの芽、そして、サクラマスの甘さを引き立てるため「かんずり」(すがい注:新潟県妙高市で作られている伝統的な辛み調味料)がちょっぴり用いられています。

 

お凌ぎの後の中皿。

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村上茶の新茶を水出しして、爽やかな苦みと香りを閉じ込めた新茶豆腐です。口中に残っていたサクラマスの脂を、さっぱりと押し流してくれます。

 

焼き物はイシダイ。

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絶妙な焼き加減で、皮も身もふっくら。皿の底には、スダチを効かせたダイコンおろし。仕上げに、いり米が散らされ、香ばしさと食感を加味しています。

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器に描かれた青モミジが、今の季節にぴったりでまたうれしい気持ちに。新多久の庭にもモミジがあり、この日は久しぶりの雨で艶々と輝いていました。上の写真は、新多久の玄関アプローチからの景色。黒板塀と庇の間から、庭の木々と安善寺楼門の屋根が見えました。

 

酢の物は、スズノメ(キツネメバルとも)と山菜のミズ。

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スズノメは、漬け地に漬け込んだ刺し身を皮目だけ少し温めています。下には、山菜の赤ミズを細かく刻んだジュレ状のものが敷かれ、ぬめりと食感の妙が楽しめます。

 

いよいよ料理も終盤、炊き合わせです。

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山ウドを交ぜ込んだ手作りがんもどき、アザミの芽、スナップエンドウの炊き合わせ。食材それぞれの持ち味や食感を生かした調理で、色合いも爽やか。全体としては優しい印象を残します。

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さらに注目していただきたいのが、左写真の矢印の先にあるモノ。こちらは、野澤食品工業の「しょうゆ玉」(右写真)と呼ばれるもので、しょうゆこうじやしょうゆを搾った際に出るかすを再発酵させたもの。新多久ではさらにひと工夫をして、炊き合わせに合う優しい塩味に仕上げています。

 

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お食事は、土鍋で炊いたアスパラガスごはん。食感がいいのはもちろん、米の一粒一粒にまでうま味が染み込んでいます。

 

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水菓子はサンショウのアイスクリーム。口中がサッパリ引き締まり、これまでの美味の数々を思い返しては、余韻に浸りました。

本日の料理は、お一人様11,000円・税込(16,500円・22,000円のコースもあります)でした。
※座敷利用の場合は別途席料がかかります

 


 

全ての料理を食べ終えて感じたのは、深い充足感。一皿一皿は全く違うのに、通底する流れに乗って、最後の一口まで運ばれてゆく感じ。満たされているけれど、「おなかいっぱい!」ではない(もちろん「食べ足りない」ではない)、心地のよい食後感に包まれました。

 

今回いただいた料理の一つが表紙を飾る村上Komachiは、月刊『新潟Komachi』2026年8月号(6/25刊行)にとじ込み予定です。割烹 新多久のほか、さまざまなジャンルの人気料理店が紹介されているので、ぜひお買い求めください。
※月刊『新潟Komachi』は、新潟県内の書店やコンビニエンスストア、スーパーマーケットなどで購入できます。また、amazonや雑誌のオンライン書店「Fujisan.co.jp」で取り寄せも可能です

新潟の街ニュース&ローカル情報 Komachi Web
https://www.week.co.jp/
※外部リンク

 

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割烹 新多久[しんたく]
所在地 村上市小町3-38
電話番号 0254-53-2107
営業時間 【昼】最終来店時間12:00
     【夜】17:00~21:30(最終入店時間19:00)
     ※昼・夜とも完全予約制です
定休日 火・水曜日
駐車場 13台

公式サイト
https://murakami-sintaku.com/

 

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