皆さんは村上の岩のりおにぎりをご存じですか? 通常、おにぎりののりは、アサクサノリやスサビノリといった海藻を乾燥させた板のりを使いますが、これの代わりに岩のりを用いたおにぎりで、村上では割烹や居酒屋などの宴会で“〆の一品”として供されることが多いです。
そういったワケで、なかなかありつく機会がない村上の岩のりおにぎりではありますが、これを通常メニューとして提供している店も何軒かあります。この特別編では、岩のりおにぎりが単品注文できる店を紹介し、それぞれの特徴やおいしさの理由などを存分にお伝えします。
今回訪ねたのは、JR村上駅前の割烹 味作。
(取材日:2023年2月14日)
割烹 味作
https://www.sake3.com/spot/1316
気取りのない縄のれんをくぐると、飴色に艶めくカウンターと小上がりがあります。昼は「おまかせ定食」(並1,100円・上1,600円)、夜は旬の魚と地酒が楽しめる「晩酌セット」(2,750円)がそれぞれ人気とのこと。2階には大広間もあります。
2階で酒宴をして、〆に岩のりおにぎりを召し上がられた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
小上がりには、北京五輪で活躍した平野歩夢・海祝選手のサインやポスター等が飾られています。ファンの方は必見です。
ではさっそく、岩のりおにぎりを注文。味作では、昼夜を問わず、岩のりおにぎりを提供しています。電話での事前注文も可能で、駅前という立地から、電車に乗り込む前に買っていく方もいらっしゃるとか。
注文が入ると具材の生たらこを用意します。女将さん曰く、生たらこが岩のりおにぎりに一番合うとのこと。
岩のりよりひと回り大きくカットしたアルミホイルを用意し、その上に岩のりを置きます。味作で使用する岩のりは、村上市早川の岩場で摘まれた地物。地元の漁師から直接仕入れています。
この肉厚な岩のりの上に、温かいごはんをふんわりのせます。
ごはんの上に、具材の生たらこを置きます。
岩のりの四隅を内側に折り込み、米粒を押しつぶさないよう円筒状に包み込みます。
包んだ上から、特製しょうゆをかけます。このしょうゆは、岩のりおにぎりのために考案された味作オリジナル。中身や調合の割合などは一切秘密とのことでした。
ひっくり返して、また特製しょうゆをかけます。
アルミホイルで包み、形を整えます。ごはんの熱と特製しょうゆが岩のりを柔らかくし、うま味がごはんに染み渡ります。出来て20分が経過したら食べ頃とのこと。
20分後、アルミホイルを外して、いざ実食!!
岩のりおにぎり
1個 650円・税込
黒々ずっしりとした岩のりおにぎりは、約190g*と食べ応えも十分。アルミホイルの中で、岩のり・特製しょうゆ・ごはんがじわじわと一体化して、磯の香りが鼻孔をくすぐります。
*アルミホイル含む
プツリ・プツリとかみ切れる、岩のりの小気味いい食感。だしの効いた、少し甘めの特製しょうゆが、ごはんの甘みをさらに引き立てています。
生たらこの塩味がよいアクセントになり、ぐいぐいと一気に食べ終えました。このおいしさ、酒の後のちょっと小腹が空いた時なんぞはたまらんでしょうね~。
割烹 味作
https://www.sake3.com/spot/1316
所在地 村上市田端町9-23
電話番号 0254-52-6230
営業時間 11:30~13:30、17:00~21:30
定休日 不定休(大体、日曜日)
※岩のりおにぎりは事前予約があれば日曜日でも提供可。詳細はお問い合わせください
駐車場 7台