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昔のことせ! ~村上むかし語り~ 昔のことせ! ~村上むかし語り~

当コンテンツは村上商工会議所が毎月発行する
「むらかみ商工会議所ニュース」で連載中の
『村上市史異聞』を転載したものです。

 

 

著者である大場喜代司さんが
村上の昔のことを、あれやこれやと語ります。

 
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著者の郷土史研究家・大場喜代司さんが
2024年3月27日にご逝去されました。
村上市の郷土史研究に多大な功績を残された
大場先生のご冥福をお祈り申し上げます。
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2008~2015年に書かれたものはこちら。

2019/05/01

124 古写真に見る大正時代の村上の街並み(4)

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道路の曲がり角に立つ家か、もしくは三叉路にある家か。切妻2階建て、横長の看板には「諸車建具製造所」と大きく書き、その下に「小林工場」とある。その右に描かれているのはあんどんか。また、左には荷車らしきものが描かれている。

 

屋根は木羽(こば)葺きか、大屋根の上には石が置いてある。道路に面したガラス戸の下部に、すりガラスをはめている。車大工と建具職の兼業であろう。間口の広さからしても、そうした製作に適した広さではある。

 

椅子に腰掛けている右二人は職人か、左は女性のようである。右に立つ人物の服装は羽織袴(はかま)のようである。また左の人物は、当節はやりの自転車を立て、その自転車も買い求めたばかりの新品であろうか。

 

服装は判然としないが、夏物の背広か。頭には、これまた当時はやりのカンカン帽をかぶる。伝統的な和装に対する、洋風のハイカラ紳士といったところか。これまた、大正時代の風俗の一端である。

 

 

 

大場喜代司
『むらかみ商工会議所ニュース』(2018年5月号掲載)村上市史異聞 より

 

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