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昔のことせ! ~村上むかし語り~ 昔のことせ! ~村上むかし語り~

当コンテンツは村上商工会議所が毎月発行している
むらかみ商工会議所ニュースで連載していた
『村上市史異聞』を転載したものです。
※2024年5月号で連載は終了しました

 

 

著者である大場喜代司さん(故人)
村上の昔のことを、あれやこれやと語ります。

 

 

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2008~2015年に書かれたものはこちら

2019/02/01

121 古写真に見る大正時代の村上の街並み(1)

これまでとはがらりと趣向を変えて、もっぱら古写真によって街のたたずまいを尋ねてみる。底本は、大正13(1924)年発行の『新潟県肖像録』(元所有:片野安蔵)である。集録地域は新潟県全域におよぶ。

 

村上市内は、南は坂町から金屋、岩船、瀬波温泉、村上町である。山辺里(さべり)や瀬波、上海府(かみかいふ)は含まれていない。掲載が希望によるものであったためか。紹介する順は上片町から西に向かう。

 

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そこでまず登場するのが、上片町の小田自転車店である。屋根はすでに瓦葺きとなり、ガラス戸が輝いている。雨樋(あまどい)はブリキか。屋根上の看板は、金網を張った上に切り抜いた文字を貼り付けている。

 

従来の純和風家屋様式から抜けた、進取的な店舗である。店前にたたずむ女性の髪形は、明治37~38(1904~1905)年頃からはやった二百三高地巻(にひゃくさんこうちまき)という形か。日露戦争の激戦地の地名を女性の髪形の名称にするとは、この風俗もまた大正という時代のなせる民衆生活の一面であった。

 

 

大場喜代司
『むらかみ商工会議所ニュース』(2018年2月号掲載)村上市史異聞 より

 

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