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昔のことせ! ~村上むかし語り~ 昔のことせ! ~村上むかし語り~

当コンテンツは村上商工会議所が毎月発行する
「むらかみ商工会議所ニュース」で連載中の
『村上市史異聞』を転載したものです。

 

 

著者である大場喜代司さんが
村上の昔のことを、あれやこれやと語ります。

 
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著者の郷土史研究家・大場喜代司さんが
2024年3月27日にご逝去されました。
村上市の郷土史研究に多大な功績を残された
大場先生のご冥福をお祈り申し上げます。
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2008~2015年に書かれたものはこちら。

2020/06/01

137 古写真に見る大正時代の岩船町(2)

%e6%98%94_%e5%b2%a9%e8%88%b9%e7%94%ba2度量衡三器修覆販賣人 味噌醤油製造元

 

南東から北西へとまち並みが延び、その途上に岩船町の商店街が軒を並べている。古くは旅籠屋街でもあったが、はたして何軒の旅籠屋があったのかは知る由もない。

 

写真の家の母屋は、海浜街によく見られる建築様式で、表通りに面して妻入りの屋根である。府屋(ふや)や瀬波にこの様式が残り、新潟県内での代表は出雲崎(いずもざき)の街地に見ることができる。屋根材は、左奥の家屋も同様、石置きである。

 

右端に見えるのは、一段高いところからして3階の一部であろうか。左右の張り出しは店舗であろうか、味噌醤油製造(みそしょうゆせいぞう)と度量衡(どりょうこう)三器修覆販賣人(さんきしゅうふくはんばいにん)とあることからして、それらの商品の扱いを、その店舗でしていたものか。

 

度量衡とは、長さと重さと体積のことで、それをはかる道具のことをいう。もっと平べったくいえば、秤(はかり)や桝(ます)、物差しのことである。

 

下屋の上部は、庭木の梢に覆われているようであるが、不鮮明な画像ゆえ判然としない。内部は植え込みの坪庭になり、表通りとは板塀で仕切っていたように見える。

 

 

 

 

大場喜代司
『むらかみ商工会議所ニュース』(2019年6月号掲載)村上市史異聞 より

 

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